夜勤に不安を感じている人「夜勤をするのに不安を感じている。夜勤って、とても怖いって聞いた。夜勤の怖さってどんなところにあるの?具体的に知りたい」
こんな疑問を解決します。
この記事の内容
こんにちは、せいじです。介護の仕事を20年以上しており、現在は介護の研修の講師やコンサルタントの仕事をしています。
さて、介護の施設で仕事をすると夜勤があります。夕食、それが終わってからの寝る準備、そして休んでおられる間、最後に朝食の支援をして終わる、といった勤務です。
日中の勤務とはちがい、夜間は働く職員が極端に少なく特殊な環境となります。看護師がいない施設もあるため、介護職は利用者の介護だけではなく、身体的になにか異常が発生した場合に直接対応をする必要が出てきます。
それだけ、介護職にかかる負担が大きくなるんですね。
というわけで、今回は、介護職の夜勤が怖いと感じる理由について解説します。
介護職の夜勤が怖いと感じる理由
では、介護職の夜勤が怖いと感じる理由について見ていきましょう。
まとめると、次のようになります。
介護職の夜勤が怖い理由
- 暗闇の中で業務をする必要がある
- 利用者の急変への対応がある
- 人手が少なく心細い
それぞれ掘り下げていきます。
暗闇の中で業務をする必要がある
夜勤は利用者が寝ている中で業務を行います。ですから、日中のように施設に明かりがついていません。利用者の居室はもちろん、共有スペースや廊下の明かりも極力落としている中で仕事をするんですね。
つまり、暗闇の中で業務を行う形になります。
暗い環境が苦手な人にとっては、恐怖感を感じるでしょう。
利用者の急変への対応がある
夜間中は、看護師がいない施設も多いです。ですから、夜間に利用者が急変を起こし、なんらかの対応が必要になる場合は、介護職が電話などで看護師の指示を受け対応をする必要が出てきます。
昼間のように、看護師につないで実際の対応を任せることができないわけです。
時には利用者が廊下で転倒して大量に出血したり、心肺停止の状態に対応しなければならないことがあります。
対応次第では、命にかかわる状況になるんですね。
そのようなことが起こる可能性があると考えると、夜勤は怖くなりますね。
人手が少なく心細い
夜間中は看護師もですが、介護職も少なくなります。施設によっては一人っきりで夜勤をするケースもあるんですね。
緊急事態が起こる可能性がある中で頼れる人がいないという環境は、とても怖いものと感じるかもしれません。
夜勤への恐怖心によって起こるデメリット
恐怖は普通に仕事をするよりも、いろいろなデメリットを発生させます。ここではそのデメリットについて見ていきましょう。
まとめると、次のようになります。
恐怖を感じながら夜勤をするデメリット
- 心身の疲れが増加する
- 仕事に強いストレスを感じるようになる
- 不眠症になる
掘り下げていきます。
心身の疲れが増加する
恐怖を感じながら仕事をしていると、そうでないときよりもずっと疲れを感じるようになります。精神的な緊張を生むからですね。精神的な緊張は、身体的な疲れを増加させます。なぜなら、心と身体は影響を与え合っているからです。
ですから、日勤の仕事よりも、夜勤の仕事の方が疲れを感じやすいかもしれません。
仕事に強いストレスを感じるようになる
恐怖心が強くなりすぎると、夜勤の仕事が嫌になってくる人もいるでしょう。そうなると、仕事に行くこと事態がストレスになって、さらに精神的な負担が大きくなるかもしれません。
介護の仕事を辞めたいと思う人もいるでしょう。
不眠症になる
夜間中に気を張って仕事をしていると、夜勤じゃない時でも夜に眠れなくなることがあります。
それが続くと不眠症になり、ますます精神的、身体的に負担が高まっていく可能性があります。
夜勤の恐怖感への対策方法
ここからは、夜勤の恐怖感への対策について見ていきましょう。適切に対策を講じることで、夜勤の恐怖心を減らすことができます。
まとめると次のようになります。
夜勤の恐怖感への対策
- 急変時の対応を徹底的に把握する
- 日中の急変時の対応に積極的にかかわる
- 夜勤をしなくていい環境で働く
- 夜勤人数の多い施設を選ぶ
- 介護老人保健施設で働く
それぞれ掘り下げていきます。
急変時の対応を徹底的に把握する
夜勤の恐怖で一番大きなものは、急変時の対応について、という人が多いのではないでしょうか。万が一利用者さんになにか起こったら適切に対応できるだろうか、という不安が恐怖感につながるからです。
その恐怖感を減らすためには、知っておくということがポイントになります。なにがあったときにどうしたらいいか、ということがわかっていれば、恐怖心を減らすことができますよね。
施設には、必ず緊急時対応というマニュアルが用意されています。そのマニュアルをしっかりと読み込み、把握するようにしましょう。また、他の職員から緊急時対応の経験を聞き、シミュレーションをしておきましょう。
日中の急変時の対応に積極的にかかわる
マニュアルの把握やシミュレーションよりも、さらに恐怖心を減らすことができる方法としては、実際に緊急時にかかわることです。
「百聞は一見にしかず」という言葉があるように、情報をしっかりと把握しておくこと以上に実体験をするほうが得られるものが多いからです。
なので、日中に利用者さんの急変があった場合、積極的にかかわるようにしてください。
日中の緊急時は、基本的には看護師が対応しますが、介護職も看護師のフォローでいろいろと動く場面があります。
そこでかかわって経験しておくことで、いざ自分が対応しなければいけない場合の恐怖心をグッと減らすことができます。
夜勤をしなくていい環境で働く
マニュアルの把握や経験値などで恐怖心を解消することがむずかしいようなら、夜勤のない環境で働くことも選択肢のひとつです。
夜勤がなければ、恐怖心を持つこともなくなりますからね。
ただし、夜勤のない介護のサービスや、夜勤があってもしない形で働くとなると、その分収入は少なくなります。
夜勤手当がつかなくなるからです。
夜勤手当の額は施設の形態や法人によりますが、5000円〜1万円ぐらいにはなります。
通常、月に4回程度夜勤をすることを考えると、単純計算で2〜4万円の減収となります。これはかなり大きいですよね。
夜勤人数の多い施設を選ぶ
どうしても夜勤をしないと収入面で困るというのであれば、解決策のひとつなるのが夜勤人数の多い施設を選ぶことでしょう。
ひとりで夜勤をするよりもずっと精神的な負担が少ないからです。
たとえば、グループホームでは、1ユニットに1人で夜勤をします。つまり、1つのスペースで夜勤をするのは1人の介護職だけです。
1人での夜勤はとても心細いですし、実際になにか起こった時に他の介護職からの支援を受けることがむずかしくなります。
しかし、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの大きな施設では、複数で夜勤を行います。1フロアの利用者数が多いので、実務での負担は変わらないかもしれませんが、1人で夜勤をするよりは精神的にずっと楽になるでしょう。
介護老人保健施設で働く
また、介護老人保健施設での夜勤なら看護師がいます。医療的な処置が必要になった場合、すぐに看護師が対応してくれる環境で夜勤をすることで、より精神的な恐怖を軽減することができるでしょう。
介護職の夜勤が怖いと感じる理由と恐怖への対策方法:まとめ
介護職の夜勤が怖いと感じる理由と恐怖への対策について書きました。
この記事をまとめます。
介護職の夜勤が怖い理由
- 暗闇の中で業務をする必要がある
- 利用者の急変への対応がある
- 人手が少なく心細い
夜勤の恐怖感への対策
- 急変時の対応を徹底的に把握する
- 日中の急変時の対応に積極的にかかわる
- 夜勤をしなくていい環境で働く
- 夜勤人数の多い施設を選ぶ
- 介護老人保健施設で働く
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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