熊本県の老人ホームで入居者が職員を包丁で刺す殺人未遂事件が発生

その他

熊本県合志市(こうしし)の有料老人ホームで、入居者が女性職員の背中を刺す、という事件が発生しました。

今回はこの事件を考えていきたいと思います。

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熊本県合志市の有料老人ホームで入居者が職員を刺す

熊本県合志市で起こった入居者による職員への殺人未遂事件。

介護職が利用者に対して虐待をしたり、殺人を犯したケースはこれまでもありましたが、利用者が職員を殺害しようとしたケースは非常に稀です。

どのような事件だったのでしょうか。

合志市有料老人ホーム、入居者が職員を刺した事件の概要

事件は2019年9月29日午前11時半ごろ、熊本県合志市の有料老人ホームで起きました。

加害者の澤村健一容疑者(86歳)は、59歳の女性職員の背中を包丁で刺し、殺害しようとした疑いがもたれています。

被害者の女性はすぐに病院に運ばれましたが、命に別状はないとのことです。

澤村容疑者は警察の調べに対して「刺したことは間違いないが、殺すつもりはなかった」と答えているそうです。

加害者と被害者の関係性は明らかになっていませんが、施設とは金銭トラブルがあったようです。

先月、澤村容疑者が警察に相談していたことが明らかになっています。

事件を伝える動画サイトのリンクを貼っておきます。

「TNSニュース」

合志市有料老人ホーム傷害事件、考えられる容疑者の状態とは

さて、殺人容疑で捕まった澤村健一容疑者ですが、どのような状態だったのでしょう。

通常、有料老人ホームに入居している場合、なんらかの介護が必要であると考えられます。

つまり、誰かの支援がなければ日常生活を送れない状態ということです。

ただ、介護の必要度を示す要介護度については明らかになっていませんし、もしかしたら介護を必要としていなかった可能性もあります。

有料老人ホームであれば、元気だけれど一人では万が一の時に困るため、元気なうちに入居しておく、というケースがあり得るからです。

ちなみに、事件後の警察に対しての受け答えや、先月に金銭トラブルを警察に相談していることなどから、認知症を患っている可能性は低いように思われます。

合志市有料老人ホーム傷害事件、職員との間になにがあったのか、刺した原因は?

加害者の入居者、澤村健一容疑者と、被害にあった女性職員の間に、いったいなにがあったのでしょうか。

今のところ、関係性についての情報は出てきていません。

女性が介護職なのか、それとも違うのか、といった情報も出てきていませんね。

加害者と被害者の間には、個人的なトラブルを抱えていたのか、それとも別の問題があったのでしょうか。

もしかしたら、有料老人ホームとの金銭トラブルが関係しているのかもしれません。

いずれにしろ、今後の捜査を見守るしかありませんね。

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老人ホームで入居者が職員を刺した事件を受けて、働く者の立場から考える

今回のような、老人ホームの入居者が職員を刺す、という事件は、これまであまり起こっていません。

なぜこのような事件が起こったのでしょうか?

いくつかの疑問点や不可解な部分があるため、検証してみます。

加害者の入居者はなぜ包丁を持っていたのか?

通常、老人ホームで入居者が刃物を持つことができる施設は少ないです。

なぜなら、入居者が個人で包丁を管理するのは、リスクが高いからです。

なにか食べ物を調理するにしても、誤ってけがをする恐れがあります。

また、今回のような事件や、利用者同士のトラブルの際に、凶器として使われる可能性があるため、刃物を自由に持つことはほぼできないようになっているはずです。

ただ、有料老人ホームにもいくつか種類があって、自分でなんでもできる方ばかりが入居している施設だった可能性もあります。

その場合は、包丁を入居者が自分で管理するケースも、0ではないかもしれません。

もうひとつ考えられるとしたら、施設の備品の包丁を澤村健一容疑者がなんらかの方法で入手した可能性です。

老人ホームのキッチンに包丁がしまわれている可能性はあるので、それを凶器に使ったのかもしれません。

老人ホームで働く職員に、今後も同様の危険が起こりえるのか?

入居者による老人ホームの職員に対する殺人未遂事件、今後もこのような事件が起こりえるのでしょうか?

おそらく、今後トラブルが増えていく可能性はあります。

その理由としては次の通りです。

  • 入居者のお金を払っているという権利意識が高まっている
  • さらなる増加により高齢者が多様化する
  • 老人ホームが旧態依然の対応をしている可能性

以前は老人ホームの入居者には、費用の9割が保険給付で賄われ、自己負担が1割であることから「入らせてもらっている」「利用させてもらっている」という意識が強くありました。

しかし、介護保険制度が施行されて19年が経ち、これまで介護保険料を払い続けてきた人たちからしたら、老人ホームで介護サービスを受けることは当然の権利としてとらえる人が増えているのではないでしょうか。

また、今まで以上にこれからもしばらくは高齢者が増えていきます。

高齢者が増えるということは、介護を受ける人の考え方も多様化していくということです。

ですから、老人ホームにはこれまで以上の対応スキルが必要となります。

しかし、現状では多くの老人ホームが以前の「入らせてもらっている」という入居者像のまま対応しているかもしれません。

時代の変化によって、老人ホーム側の意識も変わっていかないと、入居者と職員のトラブルは増えていく可能性があると思われます。

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まとめ

熊本県合志市で起こった、入居者による職員の殺人未遂事件について取り上げてみました。

これまでにほとんどなかった事件だけに、老人ホームの在り方や、そこで働く職員の安全確保など、いろいろな議論を呼ぶことになるかもしれませんね。

ただ、情報が非常に乏しいため、詳細がわかりません。

今後も引き続き情報収集につとめ、この事件を考えていきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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