介護職の名札(ネームプレート)はつけるべき?つけないべき?

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介護職は名札をつけるべきですか?生活の場であったり、生活を支援する仕事なのに、名札をつけるのは違和感があります。職員の個人情報を守るためにも、名札はつけない方がいいのではないでしょうか?

この疑問を解決します

この記事の内容

  • 職員が名札をつけることはメリットがあります。そのメリットを紹介したうえで、名札は着用しましょう、ということを書いています。

名札をつけるべきかどうか、いろいろな意見があると思います。

それを踏まえた上で、介護サービスを提供する介護職が名札をつけるメリットを書いていきます。

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名札をつけたほうがいい理由

 

名札をつけた方がいい理由は次の通りです。

 

  • 要介護高齢者は名前を覚えにくい
  • ご家族が職員の名前を把握できるように
  • 職員が責任感を持って働くために

掘り下げていきます。

要介護高齢者は名前を覚えにくい

介護サービスを受ける方は、すべて要介護高齢者の方です。

中には認知症を患っておられる方も多くおられると思います。

そうなると、どうしても記憶力が低下するので、名前を覚えにくくなります。

以前に自己紹介を受けて、すでに名前を教えてもらったことがあるにもかかわらず、名前が思い出せない人と接するとき、どんな気持ちになりますか?

名前がわからないデメリット

  • なんて呼んだらいい?
  • 名前を覚えてないのがばれたら気分悪いよね
  • 名前がわかるまでちょっと避けたいなぁ

相手と積極的にかかわることができなくなりますよね。

私も人の名前を覚えるのがとても苦手なので、そのつらさはよくわかります。

しかも相手が自分の名前を覚えてくれていたら、よけいに申し訳ない気持ちが強くなります。

いや、自分が思ってるほど人は気しないでしょう?という反論もあるかもしれません。

しかし、自分に置き換えて考えてみるとどうでしょう?

「名前を覚えられていない」というのは、意外とショックが心に残りませんか?

逆に名前を覚えてもらっていると嬉しいものです。

今の日本につながる大きな功績を残した総理大臣の筆頭として田中角栄氏の名前がよくあがります。

彼は人心掌握術に長けていたのですが、その要因のひとつとして「たった1度会っただけの人でも名前を覚えていた」そうです。

それだけ名前を覚えることが、人との関係を作る際に重要だということです。

というわけで、名前を覚えることを手助けする意味でも、また名前を覚えられなくても名前で呼べるようにするためにも、名札はつけた方がいいです。

利用者にとって名前がわかるメリット

  • 名札を見て名前を呼ぶことを繰り返したら覚えられるかも
  • 見たらわかる安心感
  • 職員も名前で呼んでもらえた方が嬉しい

こんな感じですね。

ご家族が職員の名前を把握できるように

介護サービスを提供するにあたって、どのようなサービスでもご家族とかかわる場面があります。

名札をしているとご家族に名前を覚えてもらえるし、良い関係を築くことができます。

たとえば、名前を知っている人と、名前を知らない人では、どちらが身近に感じられますか?

間違いなく名前を知っている人に親近感を感じるはずです。

介護職や事業所にとって、ご家族との信頼関係は非常に大切なので、名前を覚えてもらって、親近感を感じてもらい、そこから信頼関係を作り上げていくことが必要ですね。

また、利用者がご家族と会話するときに、職員の名前でお互いにわかれば、話しが広がりやすくなります。

ご家族にとって、利用者が職員とのかかわりを話すということは、サービス提供の満足度をはかるものさしになります。

ご家族にとって名前がわかるメリット

  • 職員に親近感を感じてもらえる
  • ご家族からの信頼を得られやすくなる
  • 利用者とご家族の会話が弾む

 

逆に、ご家族に名前を覚えてもらうことで、デメリットはないの?名指しのクレームのデメリットが発生したらどうすんのさ。

との反論があるかもしれません。

でも、名前を伏せて直接のクレームを防いだところで、事業所になんのメリットもありません。

それどころか、問題がうやむやになってしまうことで、ご家族からの信頼は下がります。

事業所としてもどの職員に問題があったのか確定できないと、修正することが難しくなります。

サービスの質を上げるためには、名前をオープンにする方が間違いなく良いですね。

職員が責任感を持って働くために

名札を付けて名前をオープンにするということは、職員の責任が増すということになります。

なぜなら「○○老人ホーム」から「○○老人ホームの△△さん」というように、施設や事業所単位ではなく、そこに所属している職員の△△さんがクローズアップされるからです。

そうすることで、職員の責任感を促すことができます。

たとえばデイサービスの送迎をしている際に、周囲の通行人の方に名前を把握されることもあるでしょう。

人間的な心理としては、事業所の評判が悪くなることよりも、自分の評判が悪くなることの方が当然関心が高くなります。

「あなたの行動によって、事業所が評判が悪くなってしまうかもしれないから、きちんと働いてね」と言われてもピンとこないかもしれませんが、自分自身の評判に影響するならより関心が強くなるはずです。

逆に言うと、利用者、ご家族、そして地域の方々に親切な仕事をしていると、プラスの評判をもらうことができるということですね。

こうなると職員のモチベーションアップにもつながるわけで、大きなプラス効果となります。

事業所や職員にとって名札をつけるメリット

  • 事業所の看板を背負っている責任感が高まる
  • 個人としても高い評判を得られる可能性がある
  • ご家族や地域の高評価で職員のモチベーションが高まる

 

 

そこに職員の個人情報を守る観点はないんでしょうか?ご利用者だけじゃなく、職員の情報も守られるべきではないですか?

という反論があるかもしれません。

それは個人情報に関して、神経質になりすぎていると考えます。

たとえば私たちの普段の生活の中でサービスを利用した時、スタッフの方は名札を付けていませんか?

コンビニ、スーパー、レストラン、ホテル、配送業者、個人情報に厳しいと思われる行政の職員だって名札を付けています。

業者のトラックの後ろには、必ず運転手の名前が掲示されていますよね。

名札を着用することは、個人情報を守っていない、ということにはならないということです。

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まとめ

介護職が名札を着用することで、もたらされるメリットについて書いてみました。

名札をつけることで名前をオープンにすることができ、相手との信頼関係の構築の第一歩となることがわかっていただけたのではないでしょうか。

ひとつ、名札の有無の議論をする際に、おさえておかなければならないポイントがあります。

それは、組織で解決しようがないマイナス面ばかりをあげないことです。

議論する意味のない意見

  • 職員がミスした時に、名前がわかると個人のクレームにつながる
  • どこの事業所で働いているのかを知られたくない(個人的事情)
  • 単純に名前を知られるのが恥ずかしい(個人的心情)
  • 個人情報を保護する必要がある(無理やりな理屈)

といったところでしょうか。

「職員をミスした時に名前がわかるのは良くない」というのは、まずミスを前提にしています。

他のメリットをないがしろにして、そこだけを切り取って議論しては意味がありません。

ミスでクレームが出た時に、名前がわかることによってクレームを解決しやすくなるメリットもあるわけですから。

その他の個人的な事情や心情については、控えるべきかなと思います。

介護の仕事をしているのが恥ずかしいとか、そこの事業所で働いているのを知られると恥ずかしいとかは「名札をつける、つけない」ではない問題を解決するべきでしょうね。

というわけで、今回の記事は以上になります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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