利用者は職員とのコミュニケーションを求めている

介護の知識・技術

特別養護老人ホームや介護付有料老人ホームなどに入居している利用者さんにとって、人と話をする時間というのは楽しみのひとつです。

だって、老人ホームの多くはやることがなくて退屈ですからね。

利用者さんのほとんどは日常生活に支障のある人ばかりですから、自分ひとりでなにかを楽しむというのは難しいんですよ。

だから介護職とのかかわりが楽しみの大きな部分を占めるんですよね。

忙しい中で利用者さんとのコミュニケーションを
図る時間をどうやって作るか?

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時間がなくてコミュニケーションが取れない

そんな利用者さんの声を知りつつ、でも介護職から聞かれる声は「忙しくてコミュニケーションをとる時間がない」というものです。

「介護職の人数が少ないし、日々の業務に追われてとてもじゃないけれど利用者さんの横に座って話をしている暇なんてない」と言うのです。

ところが普段の業務を見ていると、結構余裕があるんですよね。

忙しいと言っても一時的なもので、一日中ずっと忙しいわけではないのです。

朝の離床時や夜の就寝介助、そして食事、排せつ、入浴介助時に集中的に忙しくなりますが、一日トータルで見るとゆっくりしている時間がけっこうあるんですよね。

じゃあその時間に何をしているかというと、職員同士でしゃべっていたり、今する必要のない雑用に時間を使うんですよね。

おかげで利用者さんが寝静まった後にすればいい雑用が前倒しで終了しており、楽ちんな夜勤になるといった具合です(笑)

普段からあれほど利用者さんとコミュニケーションを取りたいのに時間がない、と嘆いているのに、いざ時間ができると他のことで埋めてしまうという矛盾が発生しているんですよね。

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コミュニケーションを図るために業務をどうするか

これを解消するためには、本気で利用者さんとコミュニケーションを図ることを考えなければなりません。

コミュニケーションを図ることでどれほど有益なことがあるのか、利用者さんにとってどれだけプラスになるのか、それが介護職員の仕事にとってどれだけプラスになるのかを理解しなければならないと思います。

そもそもにユニット型の施設が主流になる前は、今以上に少ない人数で多くの利用者さんの対応をしていました。

その時に指導されたのは、ゆっくりとお席について話しをするなんて考えずに、入浴介助や排泄介助、食事介助の時にコミュニケーションを取りなさいということでした。

一般浴と呼ばれる大衆浴場のようなお風呂で、一度に何人もの利用者さんに入浴してもらう場面でも、湯船につかってらっしゃる利用者さんとお話しをしようと思えばいくらでもできました。

食事介助の時間だって、介助が必要な利用者さんだけじゃなく、同じテーブルに座って自分で食べることができる利用者さんとは話しができますよね。

もっとゆっくり話をしたいというのであれば、夜勤でもできる仕事を隙間時間に持ってこないことです。

隙間時間を最優先で利用者さんに当てれば、ゆっくりと話しができる時間は必ず作れます

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まとめ

時間は作るものです。

作ろうとしなければいつまで経ってもできません。

工夫をすればいくらでも時間は作れます。

もしできないとしたら、本当に利用者さんとコミュニケーションを取ろうと思っていないということではないでしょうか。

少なくとも優先順位としてはそう高くないのでしょう。

その意識から変える必要があるということですね。

大切なのは意識。
利用者さんとのコミュニケーションを
優先事項とする。

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