仕事で困難なことがあると、精神的に疲れますね。「なんで自分がこんな目に合うんだろう」「もっと楽に働けたらいいのに」と思います。仕事は平和が一番ですよね。
この問題を解決していきます。
この記事の内容
解決が困難に感じる課題や問題は、普通は避けたいと思うかもしれません。
しかし、仕事をしている以上、何らかの問題は必ず起こります。
それに気をもんでばかりいると、つらいですよね。
でも、とらえ方を少し変えるだけで、困難な課題や問題が大好物になるかもしれません。
困難な課題がネガティブに感じるのはどうしてか
困難な課題をネガティブにとらえてしまうのは、問題解決の過程だけを想像するからです。
たとえば、ご家族からクレームが入ったとします。
すると、次のようなことをしなければなりません。
- 問題の原因をスタッフから聞き取り
- 解決策を検討
- ご家族にアポどり
- 面談しご納得いただく
この過程を頭に描いていくと「大変だな、うまくいくかな、つらいな」という感情が浮かんできます。
ですから、クレーム=嫌なもの、というとらえ方になってしまうのです。
このようにネガティブな受け取り方をしてしまうと、往々にして課題の解決はうまくいかないことが多いです。
なぜなら「嫌だな、対応したくないな」ということが思考停止を引き起こす原因となり、行動を消極的なものにしてしまうからです。
その結果対応に失敗してしまうと、ネガティブなイメージがさらに脳に刷り込まれてしまいます。
精神的な負担が大きくなりすぎると、身体に支障が出かねません。
もし上司がいるならば、絶対に相談しておきましょう。
困難な課題の正しいとらえ方と解決方法
困難な課題に直面した時の正しいとらえ方と解決方法は次の通りです。
- 困難な課題は新しい能力が身につくチャンス!
- 解決できた時の状況を想像して先に喜ぶ
- むずかしい課題を例えるなら山登り
- クレームのスペシャリストの具体例
掘り下げていきます。
困難な課題は新しい能力が身につくチャンス!
課題にはかんたんなものと難しいものがあります。
かんたんな課題は次に該当するものです。
- すぐに解決方法が頭に浮かぶ
- 深刻にならなくていい
- これまで経験したことがある
かんたんな課題を解決しても、大きな喜びは得られませんし、ほとんど成長できません。
もしあなたがリーダーなら、まだその課題を解決したことがないスタッフに経験させてあげたほうがいいでしょう。
最初は自分がするようにうまくできないので気をもむことが多いでしょうが、スタッフもあなたと同じように経験することで成長します。
仕事を任せられるようになれば、あなたの負担を減らすことができます。
いっぽうでむずかしい課題に該当するのは次のものです。
- すぐに解決する方法が浮かばない
- 深刻な気持ちになる
- これまで経験したことがない
これらはリーダーが率先してとりくまなければなりませんね。
仮に自分がむずかしいと感じている課題や問題を部下に任せると、部下の目には「リーダーは逃げている」と映ります。
これは信頼を失う大きな要因となりますので、絶対にしてはいけません。
さて、このむずかしい課題を解決したら、どんなものが手に入るでしょうか?
想像してみてください。
- 新しい能力
- 課題をクリアした達成感、充実感といった大きな喜び
- 新しい経験値
ざっくりとまとめるとこんな感じでしょうか。
要は、新しい課題や困難な課題をクリアすることで、自分の成長につながるということです。
そして、自分の経験値が上がり、自分を成長させることができると、他のスタッフに渡せる課題が増えていきます。
その課題の解決を支援することが、リーダーの新しい課題となり、スタッフとともに成長することができます。
これが強いチームを作ることにつながります。
解決できた時の状況を先に想像して喜ぶ
課題に直面したら、深刻な気持ちになると思います。
その時にすぐ、解決したらどうなるか、どんな人たちが喜んでくれるかを想像してください。
たとえば次のような人たちの姿です。
- 解決した時の自分の喜んでいる姿
- 喜んでくれるスタッフ
- 評価してくれる上司
- ねぎらってくれる親や恋人、友人
ほとんどの人が過去に経験しているはずです。
すべてではなくても、どれかひとつぐらいはあるでしょう。
たとえばテストで良い点数が取れて、親が喜んでくれたとか、先生がほめてくれたとか、です。
その時の様子を頭に思い描き、感情を呼び起こしてください。
そして、今直面している課題がクリア出来たら、それが待っていると想像してください。
深刻になっていた気持ちに、次のような変化を実感できます
- 深刻な気持ちが軽くなる
- ワクワクしてくる
- 課題に対して向き合えるようになる
このような気持ちになると、次のような変化が生まれます。
- 思考が前向きになる
- 行動力があがる
- 言葉の内容や声のトーンが変わる
- 立ち居振る舞いが変わる
心の状態と身体は完全につながっています。
科学的に証明されているように、心の状態によって脳内ホルモンが分泌されますし、心臓の動きや筋肉の緊張具合に変化が起こります。
精神状態が前向きになることによって、前向きな行動ができるようになるのです。
その結果、課題が解決できるようになります。
難しい課題を例えるなら山登り
むずかしい課題のとらえ方は、たとえるなら登山に似ています。
なぜなら、登山は登り切った後の喜びを想像しながら登っているからです。
山を登っている間はとても苦しいものですが、その間次のようなことを考えて登っているはずです。
- 歩くのをやめなければ、必ず頂上にたどり着ける
- 頂上にたどり着いたら、素晴らしい景色を見ることができる
- 道中がつらいほど、登り切ったときの喜びは大きくなる
- 登り切ったら自信が手に入る
かんたんな山を登ろうと思わないのは、そこで大きな喜びを得ることができないからです。
山を登って頂上についても、たいした景色を見ることができなかったり、達成感を味わえなかったりしたら、ただつらいだけです。
喜びを得られないのにつらいことをする人はいません(特殊な嗜好の人は別として・・・・)
逆に言うと、山が険しければ険しいほど、対価としてたくさんのものが得られるということです。
課題についてもまったく同じです。
むずかしい課題であればあるほど、大きなものが得られます。
理由はこれまで説明してきた通りです。
だから、大きな困難が目の前に出てきたら「ラッキー」と思うのが正解なのです。
ラッキーととらえることができれば、その時点で課題はクリアできると確定したようなものです。
クレームのスペシャリストの具体例
私がしばらくの間一緒に仕事をしていた相談員は、ご家族からのクレームが発生した場合、目に見えてワクワクしていました。
不謹慎に思われるかもしれませんが、彼の頭の中では、問題が発生した時点で次のようなことが浮かんでいたのです。
- 解決後、ご家族と信頼関係が強まっている状態
- 自分に対するご家族の喜びと感謝の姿
- 問題にかかわったスタッフが安心し、自分に対して敬意と感謝の気持ちを持ってくれている姿
- 自分自身の達成感
その結果、彼は100%の確率でクレームをプラスに転換しました。
すべて彼が思うような結果になったのです。
ご家族は施設に対してより信頼がおけるようになり、スタッフも喜び、自分も喜べるわけですから、彼のとらえ方ひとつで誰もが幸せになることができるわけです。
そんな仕事を積み重ねた結果、彼は現在所属する法人の理事長に認められ、30代後半という若さで社長を任されています。
今後もまだまだ成長していくでしょう。
彼の思考は大いに学ぶべきところがあると思います。
まとめ
仕事での課題や問題は、とらえ方によって仕事を充実したものにし、自分の成長、部下の成長につながるということを書きました。
人生において課題や問題はなくてはならないものです。
それらの体験は、人間的な成長や能力の向上につながるだけでなく、仕事の楽しさ、充実感につながるからです。
たとえば、ロールプレイングゲームでも、ゲームの目的があって、それを阻害する敵や課題が出てくるから面白いわけで、ただ歩いていたらクリアするようなゲームを誰もしたいと思わないはずです。
だから、人生に課題や問題が発生したら、人生が楽しくなるために不可欠な要素として歓迎しましょう。
そうすればすべてがポジティブに変わります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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