【介護職】職場で悪口が横行しているのを改善する方法【できます】

リーダー能力向上

悪口、陰口が多い職場のリーダー

「うちの職場は悪口や陰口ばかりで人間関係が悪い。特定のスタッフが、別のスタッフに対してすぐに「使えない」というレッテルを張って、本人のいないところで文句ばかり言う。

時には本人にわざと聞こえるように嫌味を言ったりする人もいる。まるで「いじめ」のような感じ。

ターゲットになったらたまらないから、誰も反論できないし、改善しようとしない。人によっては声の大きい人に同調して、いっしょに悪口、陰口で盛り上がってしまう。

悪口の対象が辞めたら、また別の人をターゲットにするんだよね。こんなんだから、人間関係は良くならないし、いつまで経っても人が定着しない。もう辞めたいよ」

こんな悩みを解決します

この記事の内容

  • 介護職の現場での悪口、陰口の内容や状況は?
  • 介護現場での悪口、陰口をなくす方法

施設で他のスタッフの悪口、陰口を言う人っていますよね。

施設の古株で、気が強く、物事をはっきり言うタイプが多いでしょうか。

その職員が率先して声を上げ、周囲はそれに同調し、いっしょになって悪口を言います。

リーダーとしてはこの状態だとかなり苦労します。

たしかに、ターゲットになる人にも問題があります。

その解決のために、たとえば、リーダーはターゲットになる職員を改善しようとするかもしれません。

仕事ができるようになれば、悪口などはなくなる可能性があるからです。

それと合わせて、「人の良いところを見るようにしよう!」と発信しますよね。

とてもまっとうな解決方法だと思います。

しかし、これでは解決しません。

改善のためにかかわらなければならないのは、ターゲットになる人ではなく、ターゲットにしている人だからです。

そうでないと、仮にターゲットになっているスタッフの改善が見られたとしても、ターゲットが別の人に変わるだけです。

だからターゲット側に働きかけても、いつまで経っても解決しないのです。

今回の記事は、職場の悪口、陰口をなくす方法について書いていきます。

結論としては、悪口を減らすには、承認欲求を満たす必要がある、ということです。

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介護職の現場での悪口、陰口の内容や状況は?

介護職の現場での悪口、陰口の内容や状況は、次のようなものです。

 

  • 実際の悪口、陰口はどんなもの?
  • ターゲットになる人の特徴
  • 悪口、陰口を言う人の特徴
  • 悪口、陰口を言う人は承認欲求が満たされていない

掘り下げていきます。

実際の悪口、陰口はどんなもの?

介護の職場では、次のような悪口が横行することがあります。

  • 「あの人、本当に働かないよね、一緒のシフトになるとこちらの負担が大きくなるよ」
  • 「本当に気が付かないからイライラしてくる。介護職に向いていないよ」
  • 「物覚え悪いよね、何回言ってもできない。全然成長しないよね」
  • 「あの人の考え方、おかしいよ。根本的にまちがってるよね」
  • 「この前あなたの悪口言ってたよ」
  • 「生意気なのよね。態度が悪いのよ」

などなど。

確かに言われる本人にも問題はあります。

そう感じるスタッフも少なくないでしょう。

ただ、2:6:2の法則で考えると次のようになります。

  • 悪く思っている人:2割
  • どちらでもない人:6割
  • 良く思っている人:2割

悪く思っている人2割が、6割のどちらでもない人を巻き込んで、ひとりのスタッフの悪口を展開する構図です。

そして、巻き込んでいくのはひとりのスタッフである場合が多いのではないでしょうか。

そのスタッフは、良くも悪くも影響力が強いですね。

ターゲットになる人の特徴

さて、ターゲットになりやすい職員はこんな感じです。

  • 新しく入ってきた
  • 仕事があまりできない
  • 自己主張が強い
  • 気が弱い
  • 頑固
  • 理解力が低い

この要素が単体で持っている場合と、組み合わさった場合があります。

ただ、ターゲットには様々な人がなる傾向にありますね。

悪口、陰口をいう人の特徴

悪口、陰口を言う人の特徴としては次の通りです。

  • 長く職場にいる(お局さん?)
  • 我が強い
  • 自己顕示欲が強い
  • お話し好きである
  • 仕切りたがり(前に出たいタイプ)
  • 感情の起伏が激しい
  • 自分は偉い(正しい)と思っている

こちらはターゲットになる人とくらべて、傾向が明確ですね。

ただし、これは表の顔で、内心はちがったりします。

悪口、陰口を言う人は承認欲求が満たされていない

悪口を言う人の内心をのぞいてみましょう。

実はこんな人が多いのです。

  • 自分に自信がない
  • 批判されることが怖い
  • 周囲からもっと評価されたい
  • 自分が好きではない(自己肯定感が低い)

表に出てくるキャラクターとはずいぶん違いますね。

人の悪口や陰口を言う原因は、自己肯定感が低いことと、承認欲求が満たされていないことです。

周囲からの評価や同意が欲しくてしかたがないのです。

承認されるために、次のようなことをします。

  • 自慢をする
  • 他の人の評価を落とす
  • 他者の意見ややり方を認めない。押さえつける。

自慢はわかりやすいですよね。

「自分はこんなにすごい」とか知識をひけらかしたり、自分の手柄を声高に話したりします。

また、内緒話が好きですね。

「自分はこんな秘密を知っている」と他の人に言いたくなるのです。

悪口を言って他の人の評価を落とす理由は、自分より評価を下げるためであったり、自分のほうが上だと思いたいからです。

誰かを下げれば、相対的に自分は上がりますよね。

そうすることで、承認欲求を満たそうとするのです。

こういう方は意見がぶつかると高圧的な態度に出るので、相手はなにも言えなくなります。

周囲から、自分が負けたと見られては困るからです。

また、真っ向から正当な批判をすると、必要以上に騒ぎ立てて、論点をすり替えます。

  • えらそうに言われた
  • ひどい言い方をされた
  • 後輩のくせに失礼な態度を取られた

といった感じですね。

逆らうと損なので、周囲の人はなにも言わない方がいいと判断します。

そして、職員はそのうち、この人の悪口、陰口を言うようになります。

他のメンバーも悪口を聞くことで承認欲求が満たされている

悪口を言う当事者が悪いのは事実ですが、それを聞いている他のメンバーが止めないのも問題です。

なぜ止めないのでしょうか?

それは、悪口を聞くことで、他のメンバーも承認欲求が満たされるからです。

つまり、心地よい気分になるということがあります。

  • 自分は悪く言われていないから、あの人より評価されている。
  • 悪口を言われている人より承認されている
  • 自分は言われないでよかった

こんな気持になることがあるのです。

心当たりがある人もいるのではないでしょうか。

恥ずかしながら、私は人の悪口を聞いて「自分は認められているからよかった」と、ちょっと気分が良くなったことがあります。

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介護現場での悪口、陰口をなくす方法

さて、ここから介護現場での人間関係の改善のお話しです。

悪口、陰口を言うスタッフをどのように改善していきましょう。

ポイントは次の通りです。

 

  • 悪口を言う人の承認欲求を満たす
  • チームを目標達成に導く

掘り下げていきます。

悪口を言う人の承認欲求を満たす

悪口を言う原因は、自己肯定感が低く、承認欲求が満たされていないことが原因です。

だから、他の人を下げて、自分がすぐれていることを他に証明し、承認欲求を満たそうとするのです。

ですから、他の方法で承認欲求を満たしてあげる必要があります。

ちなみにこういう人は「低次の承認欲求」が満たされていない状態です。

マズローの欲求5段階説で出てくる話です。

詳しくは下の記事をご覧ください。

低次の欲求は、地位や名誉、自分以外の人からの評価で満たされます。

ですから、リーダーが自らそのスタッフを承認していく必要があります。

良いところを見つけて褒めてあげてください。

そんな無責任な。褒めたら自分のやり方が間違っていないと思って、よけいに調子に乗るよ。悪口がひどくなるに決まっている。

こんな反論があるかもしれません。

たしかに調子に乗ってさらに高圧的になる可能性もあります。

だから、褒めつつ求めている姿も指し示すのです。

たとえばこんな感じです。

「あなたが関われば、スタッフは介護の仕事の楽しみを見つけられる。大変だけれど、そうやって関わってくれてありがとう」

トイレの張り紙効果を活用するということですね。

どういうことかというと、「今はそうでないけれど、将来こうなってほしい」という姿を話して、先に感謝するのです。

承認欲求が満たされていけば、悪口を言っていたスタッフは、本当にその行動をとるようになります。

ただし、かなりの忍耐が必要になります。

人間、なかなか変われるものではないので、そのあたりは一つの覚悟が必要ですね。

チームを目標達成に導く

もうひとつは承認とセットになりますが、チームとしての目標を掲げ、それにコミットするようにメンバーを導いていくのです。

明確に目標があって、その目標がチームメンバーと協力しないと達成できないと分かれば、おのずとチームワークが良くなり、関係性が改善されます。

たとえば、学生時代の部活動で、もっともチームワークが良かったのは最後の大会ではありませんでしたか?

最後の最後、少しでも長くこのチームで一緒にやりたい、いう目標に向けて、一丸となるからです。

協力して助け合わないと、部活動は終わってしまいます。

このような状態に近づけていけばよい、ということになりますよね。

目標にコミットするチームを作るのは簡単です。

目標達成のための「数値目標を設定する」これだけです。

そして、毎月それを振り返って、改善していけばOKです。

経験則として、「退職者0」を掲げた時はかなりの効果を見せました。

年間の退職者が14人→2人に減りましたから。

その2人も引っ越しなどでしたから、実質0に近い状態になりました。

退職者0を達成しようと思ったら、他のスタッフを辞めさせるわけにはいかなくなります。

本気でこの目標にコミットする状態になると、悪口を言う職員にしたら、退職してしまったら自分の責任になりますから。

目標の立て方の記事を貼っておきます。

参考にしていただけたらと思います。

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まとめ

悪口ばかり言う職員の改善方法について書きました。

こういった職員がいると退職者が出てしまうので、本当に困ります。

しかし、逆転の発想で、その職員も実は困っているのです。

自己肯定できなかったり、承認欲求を満たせないからです。

それを解決するための行動であることを理解しましょう。

そして、承認や目標設定により、解決していくようにしましょう。

最悪、部署異動などの対応が必要な場合があるかもしれませんが、それまでできることもたくさんあるので、あきらめずに関わっていきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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