「介護とはなんでしょうか?」という質問に対して、介護職のあなたはなんと答えますか?
私は初任者研修や実務者研修の講師の仕事をしているのですが、生徒の方によくこんな質問をぶつけてみます。
「優しさを提供することですかね」
「ありがとうと言ってもらえる仕事です!」
「コミュニケーションじゃないですか?」
「利用者さんが自分でできることを増やすためにかかわる仕事です」
など答えはいろいろです。
なかには「おむつ交換です!」なんて方もおられましたが、よっぽどおむつ交換に終われている人なんでしょうね(笑)
介護とは自立支援である
さて、おむつ交換以外はどれも間違ってはいないと思います。
でも、介護の専門職として答えるならたった漢字4文字の言葉がふさわしいのです。
それは「介護とは自立支援である」ということですね。
そう、自立支援をすることが介護の目的なのです。
だから、おむつ交換や食事介助、排せつ介助だけで終わっていては、ただの世話をしているにすぎないんですね。
介護の専門職である介護職が、ただのお世話をしていてはいけませんよね。
それなら家族にだってできることですから。
専門職として生業にするなら家族と一緒では困ります。
これが介護職がいつまで経っても社会的な立ち位置が上がっていかない一つの要因ではないでしょうか。
つまり誰にでもできる仕事だと思われているってことですよ。
これについては介護の仕事に携わっているものとして看過できませんね。
介護が社会的に低い仕事なのは誰の責任か?
だってね、テレビのドキュメンタリーなんかでもやってたんですよ。
失業者の方が正社員の仕事を求めて就職活動するとかってやつでね、最終的にその方は介護の仕事に就くのですが、その時のコメントが今でも脳裏に焼き付いて忘れられません。
「どこにも就職できなくて・・・・
正社員で働けるので介護の仕事を選びましたけど、自分もここまで落ちたのかって思いました」
介護の仕事に懸命になっているものとしては「はぁ?」ですよね。
こんなのが平気で、しかもNHKで放送されてたんですよね。
いやいやいや、この仕事をなめてもらっては困るんですよ!
この仕事は本当に崇高で誇りのもてる仕事なんです(また別機会に詳しく書きたいと思います)
それなのにこんな内容が平気でメディアに垂れ流されてしまうことが悔しくて仕方ありません。
でもね、結局そうさせているのは自分たち介護職なんですよね。
専門的な仕事ができていない、社会に示せていないってことですよ。
体力的にも精神的にもきつくて、排せつ物などの処理もしなくてはならず、その上給料も安い、俗にいう「きつい・汚い・給料安い」仕事で大変だねぇなんて同情だけされていても仕方がありません。
自立支援に向けた介護をすることで、介護職は高齢者を元気にできるんだということを示していかなければならないと思います。
日々精進していかなければなりませんね!
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