介護の仕事を始めるにあたって、採用面接を受ける必要があります。
商社だとスーツ、とわかりやすいですが、介護職の面接ではどのような服装が適しているのか、悩む人もおられるかもしれません。
今回の記事は、介護職の採用面接時に適した服装や身だしなみについて書いていきます。
ただし、結論から言うと、今のご時世、ほとんどの方が採用されると思います。
採用されない方は、たとえばジャージで行っとか、入浴しないで行ったなど、よっぽど手を抜いたか、働く意欲をまったく伝えなかったなどの理由でしかないと思います。
ですので、採用されることは当たり前として、就職した後の評価が有利になるような服装や身だしなみについて書いていきます。
服装は必ずスーツで行きましょう
介護の仕事も他の仕事と同じく、採用面接にはスーツで行くのがベストです。
なぜなら、介護職の面接をスーツで受けに来る人が少ないからです。
割合としては、私服9に対してスーツ1いけばいい方だと思います。
しかし、介護事業所も「少しでも社会性の高い人を採用したい」と思っています。
ですからスーツで行った時点で採用はほぼ確定ですし、採用後の評価にも良い影響が期待できます。
仕事を始めた時点での管理職の注目度が上がります。
ですから、特に早い段階でリーダーなどの昇進を目指したい人は、スーツ着用を断然お勧めします。
もし事業所の方から「スーツじゃなくてもいいですよ」というお話しがあれば、清潔感のある服装で行くようにしてください。
無地やワンポイントの白や明るめのポロシャツなどがいいと思います。
ズボンはデニムよりもチノパンの方がいいですね。
スーツの色はネイビーかダークグレー
スーツの色は一般的なネイビーかダークグレーで行きましょう。
一番最初に目に入り、きちんとした身なりをしているという印象を与えることができるからです。
なかなかいないと思いますが、たとえば吉本新喜劇のアスパラガスでおなじみ、中条さんが着用しているような黄緑のスーツや、あっちの筋の人を連想させる白のスーツだと、刺激が強すぎて悪い評価となってしまいます。
また、スーツにしわや汚れがないかもチェックしておきましょう。
スーツの上着を着たまま車の運転をしたり、電車の座席に座ったりすると、お尻や背もたれで挟んでしまい、すそ周辺がしわくちゃになってしまうケースがあります。
脱ぐか、意識的に伸ばして座るかなどの対応が必要です。
あと、ポケットですが、室内ではフラップ(ふた)は中に入れておくのがマナーです。
フラップの目的は、雨やほこりが入らないようにするためです。
ですので、屋外では外に出し、屋内では中に入れておいてください。
カッターシャツは白無地が鉄則
カッターシャツは白の無地で行きましょう。
理由は清潔感が感じられるから、という一般的なものに加えて、もうひとつ福祉職ならではのものがあります。
介護の仕事はサービスを提供する相手である利用者(高齢者)が主になります。
看護職が白衣を着ているのは「あなたを支援するために、あなたの色に染まります」という意味が込められているそうです。
介護職も同じように、主である利用者の価値観などをありのまま受け止め、それに基づいて支援していかなければなりません。
良い介護をして行こうと思うと、利用者それぞれの色に染まっていく必要があります。
さらに加えると、会社は職員に、会社の方針に従って働いてくれることを求めます。
多くの職員が同じ目的、目標に向けて進んでくれることで、会社の目的に近づくことができるからです。
会社の色に染まりますよ、という意味合いでも、白衣と同じように白の無地のカッターで行くことが、印象はプラスになります。
面接官がそこまで見ているのか?という声もあるかもしれませんが、できることはすべてやっておいた方が良いです。
あと、カッターのしわや襟元の汚れ、第一ボタンの止め忘れがないかチェックしましょう。
しわや汚れは清潔感を損ないますし、ボタンの止め忘れはだらしなく映ります。
ネクタイを着用しますが、それでも第一ボタンが止まっているかどうかはわかります。
必ず止めるようにしてください。
黒もしくは茶色の革靴、汚れに注意
靴はスーツに合う革靴で行きましょう。
黒もしくは茶色で良いと思います。
足元の汚れは意外と目立ちますし、印象に残りやすいです。
たとえば、清潔感のある服装をしている友達が、靴だけボロボロだとどんな印象を受けますか?
また、靴を脱いだ時に、靴底が真っ黒だったらどんな印象を受けるでしょうか?
どれだけ着飾っていても、不潔な印象を受けるはずです。
他がどれだけ良くても、靴ひとつで大きく印象を損なってしまうので、注意してください。
でも、面接官は施設の中にいて、玄関で対応をしてくれるのは事務員などだから見られないのではないか?という意見もあるかもしれません。
しかし、それなりのレベルの面接官は、面接が終わって玄関から見送る際にチェックしています。
自分が見送らなくても、対応するスタッフに靴のチェックを指示している場合もあります。
面接官以外の目も意識して、行動するようにしてください。
髪型は清潔感と明るく見えるよう意識、髪の色は黒か少し明るくする程度
髪型は、清潔感が感じられるよう、整えておいてください。
特に前髪は目にかからないようにしましょう。
髪の毛をあげて、おでこを出すと明るく見えます。
女性は髪が長い場合、束ねていくのがベストです。
実際に介護する時を意識して、利用者を傷つける恐れのあるバレッタなどではなく、ヘアゴムの方がいいでしょう。
髪の色は黒がベストですが、少し明るくする程度の茶色でもよいと思います。
爪が伸びている、汚れているはNG
爪はきちんと切り、爪と指の間の汚れをしっかり落としておきましょう。
なぜなら、介護職は利用者の身体に直接触れたり、利用者の食事の準備をしたりといった業務を行うため、利用者の身体を傷つけないよう、また衛生的な観点からも、爪をきれいにしておく必要があるからです。
ただ単に爪が伸びていたり、爪と指の間に汚れが溜まっている手を見ると、不潔な印象を持ちますよね。
それだけで「不衛生な人」「いい加減な人」という印象を相手に与えてしまいます。
靴と同様、服装や髪形がどれだけ綺麗に整えられていても、すべて台無しになってしまうので、必ずチェックしておいてください。
あと、女性でネイルやマニュキュア、付け爪をしている方は、外していくことをお勧めします。
理由は、介護する際に邪魔になるため、ほとんどの施設や事業所が禁止しているからです。
指輪やネックレス、ピアスなどの装飾品は外していく
介護の仕事では、爪を短く切るのと同様に、利用者を傷つけないためや衛生面の配慮から、指輪やネックレス、ピアスなどを原則禁止にしているところがほとんどです。
介護職として働く目的で採用面接を受けるわけですから、介護職らしい身だしなみで行くことをお勧めします。
でも、面接官の印象を良くするためにも、ある程度の装飾品を付けていった方がいいのではないか、と思う人もいるかもしれません。
しかし、面接官は現場で働いているところをイメージしながら面接をします。
その中では、装飾品はマイナスイメージとなってしまいます。
介護職をしている姿をイメージしやすいよう、介護職として必要な身だしなみで面接を受けるようにしましょう。
施設内外での姿勢や行動に気を付ける
面接は、面接の部屋に入った時点で始まるのではなく、施設に着く前から始まっていると考えておきましょう。
なぜなら、施設で働いている方の目がどこにあるかわからないからです。
たとえば車で施設まで行くとします。
道中で乱暴な運転をしていたら、たまたま後ろを走っていた施設の職員が見ていた、ということも起こりえます。
私が面接官をしていた時は、面接時間が近づいてくると、事務員に窓の外を見ておくようお願いしていました。
面接モードに入る前の様子をチェックするためです。
面接者は施設に入った時点で面接用の態度や言葉遣いをします。
ですから、施設に到着する前の様子をチェックし、素の状態を垣間見ることができるよう努めていました。
面接が終わった後も、同様です。
施設を出た後の態度や姿勢を見てもらっていましたし、私自身も見ていました。
ですから、車で行く場合は施設への行きかえりの道中、電車で行くなら駅から施設間の間を移動している際、すでに面接が始まっている、まだ面接が続いていると意識して行動してください。
それにより、予想外のマイナスイメージを避けることができます。
まとめ
介護施設や事業所に就職した後、よりよい評価を得やすくするために必要な面接時の服装や身だしなみについて書きました。
また、プラスアルファとして、面接前後の注意点を書いてみました。
採用のハードルは決して高くありませんが、どうせ仕事をするなら、スタート時点で評価が得やすい状況を作っておくほうが良いですよね。
記事の内容を実践してもらうだけで、面接官に良い印象を強く残すことができるはずです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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