介護職の新人いじめの内容や起こりやすい理由と対策とは?

新人介護職関連

いじめに悩む新人の介護職「いじめに悩んでいる。介護の仕事を始めたんだけれど、職場でいじめにあっているんだよね。業務を教えてもらえなかったり、仲間はずれにされたり、陰口を言われているみたい。なんでこんな目にあうんだろう?原因はなに?どうすれば解決できるの?」

こんな悩みを解決します

この記事の内容
介護職の新人いじめの内容や原因、対策について書いています

こんにちは、せいじです。介護の仕事を20年以上しており、現在は介護の研修の講師やコンサルタントの仕事をしています。

さて、介護の仕事を始めたのはいいけれど、人間関係に悩んでいる人、多いかもしれません。まるで、いじめにあっているように感じることはないですか?

介護職の退職理由の第1位は、人間関係のトラブルです。その中でも、新人介護職という立場では、人間関係に悩まされることが少なくないでしょう。

というわけで、今回は介護職の新人いじめの原因と対策について解説します。

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介護職の新人いじめの内容や起こりやすい理由と対策とは?

では、介護職の新人いじめについて見ていきましょう。まずは、介護の現場では、どのような新人いじめがあるのか、その内容をまとめます。

新人介護職のいじめの内容

  • 業務を教えてもらえない
  • 負担の多い業務ばかりやらされる
  • 悪口や陰口を言われる
  • グループに入れてもらえない
  • 罵倒される

それぞれ、掘り下げていきます。

業務を教えてもらえない

新人介護職に対する新人いじめのひとつ目は、業務を教えてもらえない、と言うものです。

「初任者研修修了してきたんだよね?じゃあできるよね?」そんなふうに言われて、仕事を教えてもらえないことがあるんですね。

初めてついた仕事で、右も左も分からない、そんな状態にもかかわらず仕事を教えてもらえないと、非常につらいですよね。

初任者研修で勉強しているとはいえ、実際の現場と研修室で習う内容は、すぐにリンクしません。つまり、頭で理解できていても、実際に介護を提供するのとはまたちがうわけです。

いきなり、教えてくれないという環境に置かれると、すぐに心が折れてしまうかもしれません。

負担の大きい業務ばかりやらされる

2つ目は、負担の大きい業務ばかりやらされる状況です。いきなりしんどい仕事ばかりさせられると、この先が思いやられてしまって、やめてしまう可能性が高くなりますね。

負担の大きい業務とは、例えば、便失禁への対応や、大柄な人、体重が重い人の移乗(ベッドから車椅子などに移すなど)といったこです。

「経験が成長につながるから」と言いつつ、先輩方は楽な人ばかり介助して、自分には大変な利用者ばかり回される、理不尽と感じるかもしれません。

悪口や陰口を言われる

3つ目は、悪口、陰口です。悪口、陰口というものは、言われる方にしたら絶対に気持ちのいいものではありませんからね。

コソコソ話しをされている様子を見て、「あぁ、自分の悪口を言われているんだな」と感じると、非常に重たい気分になるでしょう。

普段普通に話しをしてくれる人も、実は裏でなにを言っているかわからない、と疑心暗鬼になり、精神的に追い詰められたりもします。

中には、わざと聞こえるように言う人もいますしね。すごく嫌な気持ちになりますね。

グループに入れてもらえない

悪口、陰口と関連することがらですが、仲間はずれにされるといったことも起こります。

たとえば、複数のスタッフが話しているところに偶然通りがかると、自分の姿を見た途端、急に話しをやめ、どっかに行ってしまうといったことです。

さけられていると感じますし、仲間に入れてもらえない疎外感を感じるようになります。

罵倒される

指導者の言い方がきつい、時には罵倒するような言い方をされる、ということもあります。指導する人が、自分の感情をぶつけてくるような状態ですね。

感情的に怒られると、多くの人は萎縮してしまって、余計にミスが出たり、聞きたいことが聞けず、きちんとした仕事ができなくなったりしてしまいます。

負の連鎖になりますね。

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新人いじめが起こりやすい理由

では、どうして新人いじめが起こるのでしょうか。その理由、原因について見ていきましょう。

まとめると、次のようになります。

新人いじめが起こりやすい理由

  • 人材不足で忙しい
  • 即戦力を求める
  • 被害者意識が強い
  • 馬鹿にしている

掘り下げていきます。

人材不足で忙しい

介護の現場は、慢性的に人が不足している状態のところが多いです。ですから、新人が入ってきても教える余裕がない、ということがあります。

そのような事業所では、意図的に教えないのではなく、時間的にも精神的にも、教えられないのかもしれません。

即戦力を求める

人不足が影響する話しですが、人が少ない中で、現場が求める人材は即戦力になります。教えなくてもすぐに働ける人が、喉から手が出るほどほしいんですね。

ですから、未経験者よりも、経験を持っている人の方が重宝がられるわけです。

逆に、未経験や経験の浅い人は、既存の介護職からしたら、手を取られる存在になります。

仕事が余計に忙しくなる原因となり、新人に問題がなくても敵意の対象になってしまうことがあります。

被害者意識が強い

介護職は、被害者意識の強い人が多い傾向にあります。なぜなら、人が少ない、仕事が大変、給料が安い、そんな中で、会社からこき使われているように感じているからです。

また、指導する側の先輩職員が、新人のときに満足に教えてもらえなかったという経験を持っている場合、自分が教える側に回った時に、自分がされたことをそのまましてしまう可能性が高くなります。

なぜなら「指導とはそういうもの」という思い込みができてしまうからです。そして、自分も苦労の中で成長したんだから、新人も同じように苦労し、努力するのは当然、と考えてしまうのです。

バカにしている

介護職は、新しく入ってきた未経験者を下に見ることがあります。馬鹿にしていると表現してもいいかも知れません。

ですから、言い方がキツくなったり、態度が悪かったりといったことが起こるのです。

これには、自分が会社から認められていない、と感じていることが原因になっているケースがあります。いわゆる、承認欲求が満たされていない状態ですね。

また、社会的な評価が決して高くない介護職をしていることに、自己評価が低くなってしまうこともあります。

認められていると感じられない人は、人を認める、ということがうまくできなくなるんですね。

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新人いじめへの対策とは?

ここからは、新人いじめへの対策について見ていきましょう。対策をまとめると次のようになります。

新人いじめへの対策

  • まともな人に仕事を教えてもらう
  • 仕事ができるようになるまで耐える
  • 上司や管理者に相談する
  • 新しい職場に転職する

それぞれ掘り下げていきます。

まともな人に仕事を教えてもらう

新人いじめのある職場でも、1人ぐらいはまともな人がいるものです。教えてくれない人がいる中で、きちんと仕事を教えてくれる人を見つけ、その人に教えてもらいましょう。

多くの施設、事業所では、教育担当が1人、もしくは複数つくと思いますが、きちんと教えてもらえない場合は、ちがう人に教えてもらえる環境を作りましょう。

仕事ができるようになるまで耐える

まともな人に教えてもらえる環境ができたら、1日も早く一人前になれるよう頑張ってください。一人前の仕事ができるようになれば、自ずといじめもなくなっていくからです。

それまでは、つらいですがなんとか耐えてください。

上司や管理者に相談する

とはいえ、中には耐えられない人もいるかもしれません。もちろん、耐えられる人も、無駄なストレスはさけたいところでしょう。

ですから、できるならば、早めに上司や管理職に相談してください。きちんとした職場であれば、あなたの声に耳を傾けてくれるはずです。

環境を改善してもらえるように、話しをしてみましょう。

新しい職場に転職する

それでも改善されない、もしくは話しも聞いてももらえない、そんな状況なのであれば、転職を考えたほうがいいですね。

先に希望の光が見えませんものね。精神的に病んでしまっては元も子もありません。

ただし、新しい職場に変わるということは、それなりのストレスが伴います。

職場を探す、新しい環境で再度人間関係を構築する、業務を覚え直さなければならない、といった問題が出てくるんですね。

ですから、今の職場で耐えて、問題が解決するのを待つか、新しい職場に期待するか、どちらの方がメリットが大きいかを見極めて行動するようにしてください。

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自分に問題がないかを考えることも重要

新人介護職が職場で受けるいじめの内容や、介護の現場でいじめが起こりやすい理由と、対策について見てきました。

ここであえてお伝えしておきたいのが、いじめられているのでは?と感じたときに、自分にも非がないかを考える視点も重要ということです。

もしかしたら、自分の言動などが、他の職員からのいじめにつながっているかもしれないからです。

もちろん、いじめをするという時点で、いじめている側が悪いのは当然です。いじめられている方にも理由があるんだ、という話しをしたいわけではありません。

しかし、いじめの問題を解決するという点で考えると、自分の言動を改めることで、解決することもあるかもしれません。

また、いじめられていると思い込んでいるだけではないか、という点も重要です。もしかしたら、自分の取り方がまちがっている可能性もあるからです。

仕事ですから、時には厳しい指導を受けることもあります。あなたの成長を期待して、あえて厳しく接していることも考えられます。

また、負担の大きい業務ばかり回ってくるのも、あなたへの期待の表れであるかもしれません。

自分の取り違いでいじめと感じてしまうと、非常にもったいないですよね。ですので、いったん冷静に考えて、全体を見渡す目を持ってください。

効果的なのは、信頼できる人に話しをすることです。愚痴でもなんでも、自分の中から外に吐き出すことで、客観的に見えやすくなるからです。

そうすれば、本当にいじめられているのか、実はそうではないのかが見えてるかもしれません。

また、第三者の意見を聞くことで、問題解決につながる可能性が高くなります。

きちんと向き合ってくれる人に、話しをしてみましょう。

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介護職の新人いじめの内容や起こりやすい理由と対策とは?:まとめ

介護職の新人いじめにについて書きました。

この記事をまとめます。

介護職の新人いじめの原因と対策

いじめの内容

  • 業務を教えてもらえない
  • 負担の多い業務ばかりやらされる
  • 悪口や陰口を言われる
  • グループに入れてもらえない
  • 罵倒される

いじめが起こりやすい理由

  • 被害者意識が強い
  • 人材不足で忙しい
  • 即戦力を求める
  • 馬鹿にしている

いじめへの対策

  • まともな人に仕事を教えてもらう
  • 仕事ができるようになるまで耐える
  • 上司や管理者に相談する
  • 新しい職場に転職する

ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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