新人介護職員の最初の仕事は利用者とコミュニケーションをはかることです。
この時に困るのが、利用者の名前と顔が一致しないという問題です。
人は名前を覚えられないと、積極的にかかわるのが難しくなります。
名前をまちがえて気分を害されては困るし、かといって何度も聞くのも失礼になるし、という心理が働くからです。
人の名前を覚えるのがとても苦手なんですよね
名前を覚えられないと、積極的にかかわれませんね。今回は覚えるコツを教えましょう。
今回は、どうすればいちはやく名前と顔を一致させられるか、その方法を書いていきます。
利用者の名前を何度も呼ぶ
人の名前を覚えるコツとして、何度も名前を呼ぶのが効果的です。
脳は身近な人の言葉を聞くようにできているそうです。
自分に一番身近な人は、自分ですよね。
つまり、脳は自分の言葉を一番聞いているのです。
ですから、利用者の顔を見ながら何度も名前を口にすると、自分の言葉が脳に届き記憶に残るようになるのです。
ただし、不自然に繰り返すと気分を損なう場合があるので、その点は注意してください。
利用者の情報を集めタグをつけていく
人を覚えるために必要なのは、相手を特定する情報を増やすことです。
たとえば名前と顔だけよりも、相手の年齢がわかれば「△△歳の○○さん」と情報が増えます。
さらにどんな仕事をしていたのか、どこに住んでいたのか、結婚は?子供は?といった情報が加わると、個人をより特定でき、他の人と差別化できます。
目印やタグを付けていくイメージです。
また、共通点が見つかると、それが強い目印になって相手の特定が簡単になり、覚えやすくなります。
同時に2人の人と出会って、Aさんは出身地が同じ、Bさんは違う場合、Aさんの方が記憶に残ります。
それは「出身地が同じ」という強い目印をAさんが持っているため、Bさんと差別化できるようになるからです。
覚えなくてはならない人がこの2人だけだと、Bさんは「出身地が同じではない人」という目印をつけることができるので、覚えやすいですね。
情報と答え合わせをしながら利用者とかかわる
介護の現場には、利用者の情報がまとめられたファイルがあります。
利用者の情報には、住所や年齢、家族構成、既往歴、どんな仕事をしていたかといったこれまでの経歴、病歴などが書かれています。
ただ単に書類を読むだけではなかなか記憶に残りませんが、情報をあらかじめ確認しておいて、照らし合わせながら利用者とかかわると覚えやすくなります。
根本的な仕組みはタグ付けと同じです。
注意点としては、情報と照らし合わせることを意識しすぎて、尋問のような形にならないようにしてください。
一方的に質問ばかりしていると、まるで詮索されているような印象を与えてしまいます。
利用者とのエピソードを作る
はじめてかかわった利用者は覚えやすくなります。
それは「自分が介護の仕事を始めて、緊張の中で最初にかかわった利用者である」という感情を伴ったエピソードと共に記憶されるからです。
このエピソード記憶は、人間の記憶の中でも長期間保持できる記憶となっています。
他にも「はじめて利用者から声をかけてくれた」というのも喜びの感情と共に記憶され、保持しやすくなります。
同様に「お茶を出した」「配膳をした」「頼みごとをしてもらった」「お部屋に入った」などなど、「初めてシリーズ」を意識して作ることで、多くの人を記憶に残しやすくなるのです。
どうしても話しやすい人ばかりにかかわってしまいがちですが、早く名前と顔を一致させるためにも、できるだけいろいろな人とかかわるようにしてください。
まとめ
利用者の顔と名前を覚えることで、職場に行くのがずいぶんと楽になります。
なぜなら、最初はとにかく利用者とコミュニケーションを取ることが仕事になるからです。
名前を呼びながら挨拶をすることはコミュニケーションの入り口になるので、積極的にかかわろうとすると、名前と顔が一致することは大切なのです。
必ず効果がありますので、ぜひ試してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
コメント