介護の仕事をはじめてする人の最初の困りごとは、利用者との話題が見つからないことです。
たいていの方が、入職して1週間この問題に悩んでいます。
リーダーや先輩職員から「利用者を知るためにコミュニケーションをとってくださいね」と言われますが、途中でどうしようもなくなり、フロアで突っ立ったまんまになる方も見かけます。
なにを話していいのかわからないんです
はじめて会った人と仲良くなるコツは、共通点をさがすことです。相手のことを知っていけるような声掛けをしましょう。
そこで今回の記事は、利用者さんと話しが広がる話題について書いていきます。
高齢者とコミュニケーションをとりやすい話題の選び方
介護職として経験が浅いうちは、利用者となにを話していいか話題に困ると思います。
普段から高齢者と接する機会があれば別ですが、自分よりもずっと年齢の離れた方との話題をさがすのは難しいと感じるかもしれません。
ただあまり特別なことと考えないでください。
普段の生活の中で、新しく知り合った人と仲良くなるために話しをするのと、なんら変わりはありません。
まずは浅い話題から入るようにする
利用者に挨拶を自己紹介をしたら、まずは浅い話題から入るようにしましょう。
浅い話題とは、天気や季節など、あたりさわりのない世間話しです。
話題は、人間関係の深まり具合によって変えていかなければなりません。
最初の質問が「どちらの出身ですか?」といきなり個人の情報を特定されるものになると、相手はかまえてしまいます。
「おはようございます。今日はいい天気ですね」という話しから入っていくことで、気軽に答えることができるのです
関係が深まるにつれて少しずつ話題も深めていけば、相手に不快な思いをさせずに話しを広げることができます
最初のコミュニケーションで使いやすい話題
高齢者の会話の入り口で使いやすい話題としては、以下のものがあります。
天気の話し/季節の話し/高校野球/プロ野球/大相撲/歌謡曲の歌手/昔の遊び/ニュースの話題
利用者が過ごしている場所にテレビがあれば、それを活用して話しをしましょう。
たとえば、高校野球が放送されていれば「高校野球はお好きですか?」から入って「どちらのご出身ですか?」と自然に出身地の話しに広げていくことができます。
ふるさとの話しまでくると、利用者から話しをしてくれるケースが多いです。
大相撲も同じくですね。
他にも事件のニュースが流れていたら、それがどこで起こった事件なのかを話題にしつつ、出身地につなげていきます。
自分の生まれたところや長く過ごしたところの話しは、喜んでしてくださいます。
たしかに生まれたところへの思い入れって強いですものね!
共通点が見つかると話しが広がる
軽い話題から入って話しが広がり出したら、共通点を見つけるようにしてください。
出身地や住んだことのある場所、兄弟の人数、好きなスポーツや趣味、食べ物、好きな歌手や歌など、相手を知りつつさがしていきましょう。
人は相手と共通点があることで、相手を身近に感じることができます。
相手を身近に感じることができると、自然と会話も弾みます。
いろいろな話しをすることでさらにその人を知ることができ、コミュニケーションが深まっていくのです。
コミュニケーションが深まると相手と過ごす時間が増え、気安く話をすることができるようになります。
共通点が見つからない場合は作ってしまおう
どうしても共通点が見つからない場合は、その人の興味があることを調べて話題にしましょう。
たとえば、利用者の好きな歌手、好きな曲を聞き出して、あとで調べます。
今ならYouTubeなど、スマホを使えばいくらでも昔の曲を聞くことができます。
それを話題に利用者さんに話しかけると良いです。
自分が好きだと話したことに、相手も興味を持ってくれると嬉しいものです。
なぜなら、自分に興味を持ってくれ、自分を知ろうとしてくれている、と感じるからです。
そんな相手となら、もっと話しをしたいと思います。
だから、ますますコミュニケーションがとりやすくなるのです。
まとめ
日常の生活の中でも、初対面の方と関係が深まっていくまでに、いくつかのプロセスを経なければなりません。
利用者との関係も同じです。
気軽に話ができるようになるには、会話などのコミュニケーションを通じて関係を深めていかなければならないのです。
介護を始めるときに少し違うのは、自分だけがそのコミュニティの新顔になってしまうことです。
利用者同士、職員同士、そして利用者と職員の関係ができている中に、人間関係を持っていない自分が入っていかなければならないため、悩んでしまうのです。
しかし、先輩職員もみなその状態からスタートしています。
だれも最初からうまく話しができていたわけではありません。
ですから、自信を失わないようにしてください。
会話を重ねることで、おのずと人間関係はできていきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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