こんにちは、せいじです。
リーダーシップにはいろいろなリーダーシップスタイルがあります。
今回は、アメリカの心理学者、アイオワ大学のクルト・レヴィン氏により定義されたリーダーシップスタイル(専制型・民主型・放任型)の1つである、放任型リーダーシップについて書いていきます。
リーダーシップスタイルの特徴を知り、使える場面を把握することで、状況に合わせたリーダーになることができます。
この記事の内容
この記事を書いている筆者の簡単な経歴です。
放任型リーダーシップが有効な場面は限定的です。
しかし、実際のチームでは、放任型リーダーシップの状態になっていることが良くあります。
リーダーが機能していない状態ですね。
リーダーはメンバーからのプレッシャーが高いと、逃げたくなることがあります。
相談や決定を避けていると、メンバーがリーダーに求めることをあきらめて、それぞれで行動するようになってしまいます。
結果、意図せず放任型リーダーシップになってしまうことがありますね。
放任型リーダーシップの特徴やメリットとは
放任型リーダーシップの特徴やメリットを書いていきます。
まとめると次のようになります。
- 放任型リーダーシップではリーダーがメンバーに関与しない
- 放任型リーダーシップは優秀な人の集団に適している
掘り下げていきます。
放任型リーダーシップではリーダーがメンバーに関与しない
放任型リーダーシップでは、リーダーがメンバーに関与しないスタイルです。
メンバーはそれぞれ自分で目標を立て、考え、行動します。
すべてにおいて、メンバーに任された状態になるのです。
なので、実質的にはメンバー全員がリーダーのような状態となります。
放任型リーダーシップは優秀な人の集団に適している
放任型リーダーシップが適しているのは、メンバー個々の能力がとて高い人が集まったチームです。
リーダーが目的や目標、方針を掲げず、またメンバーの行動に対しても関与しないため、メンバー個々がすべて自分で行う必要があるからです。
メンバーの能力が高くなければ、なにも生まないようなチームになる可能性があります。
では、具体的にどのようなメンバーであれば、放任型リーダーシップが適するでしょうか。
たとえば、チームのメンバーがそれぞれに高い専門性を持っていて、自分の専門領域の仕事でベストを尽くせば、おのずとチームとしての成果が出せるような状況だと、放任型リーダーシップが適しています。
かなり限定的ですね。
放任型リーダーシップの欠点(デメリット)とは
放任型リーダーシップの欠点をまとめると、次のようになります。
- 放任型リーダーシップではチームのまとまりがなくなる
- 放任型リーダーシップではモチベーションが下がる
- 放任型リーダーシップは優秀な集団でなければ機能しない
掘り下げていきます。
放任型リーダーシップではチームのまとまりがなくなる
放任型リーダーシップでは、目標設定から行動の判断にいたるまで、メンバーに委ねられます。
それぞれ目標を自分で決め、判断して行動します。
なので、チームとしてのまとまりが持てなくなります。
メンバーが同じ方向に向いて進むとは限らないため、往々にして効率が悪くなったり、生産性が低下します。
放任型リーダーシップではモチベーションが下がる
放任型リーダーシップでは、メンバーのモチベーションを維持するのが難しいです。
なぜなら、人は周囲からの関りによって、自分の成果を確認したり、自分の存在価値を感じるからです。
なので、認めたり、見守ったりしてくれるリーダーの存在が必要なんですね。
放任型リーダーシップは優秀な集団でなければ機能しない
繰り返しになりますが、放任型リーダーシップは優秀な人が集まった状態で、しかも限定的な状況でしか機能しないリーダーシップと言えます。
多くの人はリーダーや他のメンバーから自分の存在を認めてもらったり、必要とされることで仕事へのモチベーションが上がるからです。
ですから、一般的な会社や組織では、機能するのが難しいのです。
効果を発揮する状況としては、たとえば、専門的で優秀なメンバーが集まった研究チームが考えられます。
それぞれが自分の成果を出すために、ストイックに研究に打ち込めば、チームとしての成果が達成できるからです。
しかし、一般の組織であれば、メンバーが迷走し、モチベーションが低下してしまう可能性が高いですね。
まとめ
放任型リーダーシップについて書きました。
クルト・レヴィン氏による3つのリーダーシップスタイルの中では、使える場面がもっとも限定的と言えます。
超優秀なメンバーばかりの中で、特殊な仕事において、むしろリーダーいらないでしょ、という状況でしか活きないリーダーシップスタイルです。
なので、専制型リーダーシップや民主型リーダーシップと比較すると、生産性は落ちます。
私の経験で言うと、意図して放任型リーダーシップのスタイルを採用するというよりは、リーダーがチームをまとめ切れず、結果として放任型リーダーシップのような状況に陥ることの方が多いですね。
よくあるのが、メンバーからの突き上げに窮する状況のリーダーですね。
リーダーがメンバーにきちんと方針を示せず、物事を決断していけないことによって、メンバーからプレッシャーをかけられ、その結果逃げてしまうような状況です。
リーダーに言っても無駄だと判断したメンバーは、それぞれ好きに動き出すか、やる気をなくして生産性を下げてしまいます。
そして、最悪は退職していくことになります。
こうならないためにも、放任型リーダーシップの特徴、デメリットを把握しておくことが重要なのではないでしょうか。
今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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