使えない介護職と思われたくない人「使えない介護職と思われるのって、どんなことが原因なのか知りたい。介護の現場で使えない新人介護職に思われるのって、どんな特徴があるのかな。そして、どんなところに気をつけておけば、使えないって思われなくて済むかな」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。介護の仕事を20年以上しており、現在は介護の研修の講師やコンサルタントの仕事をしています。
さて、仕事ができない人を、「使えない人」と表現することがあります。指示を受けてもその通りに実施できない、同じミスを繰り返して成長が見られない、自ら仕事しようとしない、そもそもやる気がないように見える、といった人に対して用いられます。
指導する側の立場の人が、指導する相手に対して「使えない人だなぁ」と思うのは本来タブーです。なぜなら、そう思った時点で、その職員の成長を助けることができなくなりますし、そもそも、仕事ができるようにならない原因の一端は、指導する側にもあるからです。
とはいえ、使えない人と思われる側にも問題が0なわけではありません。それに使えない人と思われるのも嫌ですよね。
特に新人介護職のころは、これから長くその職場で働くために、使えない人と思われるのは避けたいところでしょう。
というわけで、今回は使えない介護職、と思われる特徴と、そうならないための対策について解説します。
使えない介護職と思われる特徴とは?
では、まずは使えない介護職と思われる特徴について見ていきましょう。
メモを取らない上に覚えない
ひとつ目の特徴は、何度も同じ説明が必要な介護職です。指導する側からしたら、一度聞いたらそれなりに覚えてよ、と思うからです。
覚えないうえに、メモを取らないとなると致命的です。メモを取らないということは、指導する側からすると覚える気がないように映るからです。
そもそも、介護の仕事をするうえでメモを取ることは重要です。なぜなら、覚えることが多いからです。たとえば、業務の手順はもちろんのこと、利用者の特徴や注意点など、様々なことを覚えておかなければなりません。
特に、利用者の情報については、把握していないと命にかかわることもあります。
人間の記憶力には限界がありますから、すべて完璧に覚えておくのは不可能でしょう。新人ならなおさらですよね。
ですから、何度も説明を受けなくて済むように、最低限メモを取ることは不可欠になります。
指示がないと自ら行動しようとしない
指示がないと、自ら行動しようとしない、という姿も、使えない介護職と思われる特徴です。やる気がないように見えるからです。
自ら行動しようとしない、と思われるポイントをまとめると、次のようになります。
自発性がないと思われるポイント
- 指示をされたことしかしない
- 指示が完了しても報告せず、ぼーっとしている
- 1から10まで伝えないとできない
まとめると、報告・連絡・相談ができないということになります。報告・連絡・相談は、介護職に限らず仕事の基本となることがらです。これができないのは、使えない介護職とみなされてしまうことになります。
やりたくない仕事を避けようとする
やりたくない仕事を避けようとしている姿も、使えない介護職という評価を受けてしまいます。なぜなら、成長しようとしていないように見えるからです。
新人のころは、難しいなぁと感じる業務や、自分がまだよく理解できていない業務については、避けたいと思うかもしれません。やってもうまくできないからです。
ですが、新人介護職がうまくできないのは当たり前です。指導する側からすると、できるか、できないかより、やろうとしているかの方が最初は重要になります。
言われた通りにやらない
上司や先輩からの指示通りにやらないことも、使えない介護職という評価につながります。なぜなら、指示をした側は、自分が思っている内容を確実に実施してほしいと思っているからです。
言われた通りにやらない理由としては、きちんと理解できていない場合もありますが、時には自分のやり方で実施したいという、エゴが原因になっていることもあります。
特に他の仕事で社会人経験を積み、ある程度の年齢になってから転職した人にしたら、自分より年齢が下で、社会人経験の少ない上司や先輩に指示をされて、その通りするのは気分が良くないと感じることもあるでしょう。
しかし、上司や先輩と信頼関係ができるまでは、我慢して指示通りにやるようにしてください。その積み重ねによって信頼されれば、自分のやり方で仕事ができるようになります。
まだ信頼関係ができていない段階から、自分のやり方を押し通そうとすると、言うことを聞かない使えない人、との評価になります。
使えない介護職と言われないために新人介護職が実践するべきこと
ここからは、使えない介護職と言われないようにするために実践するべきこと、について見ていきましょう。
メモを取り、少しずつでも成長を見せる
まず、最初のうちはメモを必ず準備し、説明された内容をこまめに書き残しておきましょう。指導する側に対してやる気を示す効果と、実際に一度言われたことについては、ノートを見て実践できるようになるからです。
そうやって、少しずつでも成長している姿を見せることによって、使えない職員というレッテルを貼られずに済みます。
率先して指示を仰ぐ、自ら提案する
指示がなかったり、指示された業務が終わったら、必ず報告・連絡・相談するようにしてください。率先して仕事に取り組もうとしていることを伝えるためです。
さらに、時間が経てば、ただ指示を仰ぐだけではなく、自ら「次は〇〇をしてもいいですか?」と一歩進んで提案、確認してください。
そうすることで、自発性を認めてもらえるようになります。
くれぐれも、手持無沙汰でなにもしないで突っ立っている、なんてことは避けてくださいね。
他の職員の動きを参考にする
介護現場では、上司も指導してくれる先輩も、忙しく仕事に追われているかもしれません。指示を仰いでも、なかなか出ないこともあるでしょう。
そのときは、普段から他の職員を観察しておき、できることにを取り組みましょう。
苦手な仕事でも、逃げない
苦手な仕事から逃げないようにしましょう。そうすることで周囲からは、成長しようとしている、頑張ってできるようになろうとしている、どんな仕事でも真摯に向き合おうとする、という印象になります。
前述したように、新人のうちはうまくできなくて当たり前です。指導する側や先輩も、最初からうまくできることを求めていません。
一生懸命にやろうとするか、できるように努力しようとするかを見ます。できないうちから仕事を選んで、嫌な仕事を避けるような印象を持たれると、そもそもやる気がないと感じられてしまいます。
指示内容がわかるまで質問する
新人のうちは、基本的に上司や先輩から指示を受けながら仕事をすることになります。時には、指示の内容がなにを求められているのか、わかりにくいこともあるでしょう。
理解が不十分なままやろうとすると、指示通りの内容を実践できないことが起こります。なぜなら、指示している側は、自分が思っている形にならないと、指示通りにしたと判断しないからです。
ですから、わからないまま手探りでやってしまうと「言われた通りにやらない」と思わぬ誤解を受けることになりかねません。
遠慮するし、聞きにくいことも少なくないでしょうが、指示内容がしっかり理解できるまで質問、確認するようにしてください。
指示した側と、受けた自分の認識のギャップが、できるだけ起こらないようにしておくことが大切です。
自分ではどうすることもできないケースもある
使えない介護職と評価をされないために、自分なりに努力をしたところで、どうしても避けられないこともあるかもしれません。
そんなときは、新しい職場を探すのもひとつの選択肢にしてください。
避けられない状況として考えられるのは、次の通りです。
使えない介護職という評価を避けられない環境
- 新人いびりをする先輩の存在
- すでに「使えない介護職」というレッテルを貼られてしまった
掘り下げていきます。
新人いびりをする先輩の存在
職場の先輩の中には、新人介護職をいびる人も存在します。万が一そんな先輩に指導を担当されてしまうと、自分がどれだけ頑張っても「使えない介護職」と評価されてしまうかもしれません。
まずは他の先輩や上司に相談できないか模索し、相談できなかったり、相談しても改善されないようであれば、他の職場に移ることも選択肢に入れましょう。
新人いびりに対抗する時間や労力がもったいないですからね。ただし、どの職場に行っても、大なり小なり新人をいびりするスタッフがいることも事実です。
ですから、使えない職員と思われない努力をすることは、やめないでくださいね。
使えない介護職というレッテルを貼られてしまった
なにかしらの誤解などによって、思わぬレッテルを貼られることもあります。レッテルを貼られてしまうと、その印象を覆すのに時間がかかります。
たとえそれが誤解であったり、個人的な偏った主観によるものであったとしても、一度貼られたレッテルは、剥がすのに時間がかかるものです。
剥がす努力に見合うだけの魅力がその職場にあるならば、頑張ったほうがいいでしょう。しかし、そうでないなら、新しい職場でやり直すというのもひとつの選択肢になります。
使えない介護職と言われないために新人介護職が実践するべきこと:まとめ
使えない介護職と言われる特徴と、言われないようにするために実践するべきことについて書きました。
この記事をまとめます。
使えない介護職と言われないために
- メモを取り、日々できることを確実に増やす
- 報告、連絡、相談を確実に行う
- 先輩職員の動きを参考にしながら、自ら行動する
- 嫌な仕事、苦手な仕事を避けない
- わからない指示をそのままにせず、質問して把握する
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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