『「仕事の報酬は仕事」だよ、そう考えると、仕事に対する向き合い方が変わる』
私はそのように考えてきました。
そして、自分とかかわってくれたスタッフの方にも、この言葉を伝えてきました。
ところが、この記事を書くにあたって、「仕事 報酬」と検索してびっくり。
「仕事の報酬は仕事」という言葉は、ソニー創業者のひとりである井深大氏が世に出したんだとか。
勝手に自分のオリジナルのつもりでいました(笑)
今回の記事は、この名言を取り上げながら、仕事についての向き合い方について書いていきます。
仕事の報酬はお金と考えることがスタンダードでしょうが、組織の中ではお金にフォーカスしすぎるとチャンスを失うし、自分の成長にもつながりませんし、そしてお金も稼げませんよ、というお話しです。
ちなみにこの言葉を「社員を社畜にするために利用している上司が多い」、なんて声もあるようですが、私は自己の体験から、まったくそうは思いません。
この考えに基づいた結果、服飾雑貨の店では店長になれましたし、介護の仕事では施設長になり、それなり以上の「お金」をもらうことができました。
そして、それらの経験をもとに、セミナー講師としての今があります。
「仕事の報酬は仕事」で成長→価値が上がる=お金
「仕事の報酬は仕事」と考える方が「仕事の報酬はお金」と考えるより、結果としてより多くのお金を稼ぐことにつながります。
日本のことわざで「急がば回れ」があるように、目先のお金を追うのではなく、自分の価値を高めていくことで、高い給料がもらえるようになる、ということですね。
「仕事の報酬は仕事」の順序
では、目の前の仕事の成果がどのように発展していくかをまとめておきます。
信頼貯金を殖やしていこう!ということです。
- 今の仕事に全力を尽くす
- 上司からの信頼がたまる(信頼貯金)
- 今より責任のある仕事を任せられる
- 上司からの信頼がたまる(信頼貯金)
- 今より大きな役割を任せられる
- 自分の経験値がアップする(自分の価値が上がる)
このように、目の前の仕事に全力を尽くすことで上司の信頼貯金が増え、新しい仕事が増えていく、それをこなすことでさらに信頼貯金が増えていく、という仕組みですね。
最終的には役職となって、立場、お金、という形で返ってくることになります。
仕事ですぐに報われなくても、確実に成長している
もちろん、すぐに報われるわけじゃありません。
信頼貯金を殖やしていくためには、それなりの時間と労力がかかります。
それ以外にも問題に直面することがありますね。
たとえば
- 上司がなかなか認めてくれない
- 他の職員ばかり優遇する
そんな不満が蓄積されることもあるでしょう。
しかし、それらも積み重ねることで自分の成長につながります。
「考えが合わない上司の下でも全力で仕事に向き合った」という成長になりますよね。
そして自分が成長するということは、自分の価値が上がるということです。
普段なかなか実感できないかもしれませんが、仮に転職をする際に、職務経歴書を書くとよくわかります。
職務経歴書って、いわば自分の能力の棚卸をしているようなものですからね。
書くことで、自分がこれまでどんなことを経験してきたのか、どんな実績を残してきたのかを確認することができます。
転職するかどうかは関係なく「やってもやってもなにも報われないじゃないか」と心が折れそうになったら、今まで経験してきたこと、成し遂げたことを紙に書き出してみるといいです。
- 今まで成し遂げたことを100個書き出す
- 仕事、プライベート関係なく、生まれた時から今まで
- 成し遂げたことの大小は関係なし(比較は不要)
- それを俯瞰する
書きだした後、俯瞰してみると、すべてのことが多かれ少なかれ努力によって達成できたことを実感できるはずです。
「これだけのことをやってきたんだから、この先も大丈夫!」と感じるでしょう。
このワークのポイントとしては、成し遂げた物事の大きさや重要性は気にしない、ということです。
誰かとくらべているから気になるわけで、自分の成し遂げたことを人と比較する必要などないからです。
自分がやったことをありのまま受け止めて、自信に変えることが目的ですから。
「仕事の報酬は仕事」は社畜扱いするための会社の戯言か
「仕事の報酬は仕事」という言葉を、会社や上司が社員を都合よく使うために用いている、という意見もあります。
たとえば次のような目的です。
掘り下げていきます。
「仕事の報酬は仕事」と言っておけば、お金を払わなくて済む
働く職員の中には「働いたら働いた分だけお金として還元してほしい」と考える人もいます。
成果を出した時に、成果報酬を求めるなどです。
その声を抑えるために「仕事の報酬は仕事」を利用しているのでは?というのが主張ですね。
たしかに、とらえ方によってはそう感じるかもしれません。
働いたら働いた分だけ、お金をもらって当然、という意見もわからなくはありません。
ただ、物差しをどこに置くのか、ということになると思います。
仕事に対する成果の考え方によるとらえ方の違いかも
たとえばこの物差しが「働いた時間」に対してであれば、該当するでしょう。
しかし、会社は成果があがらなければ、利益を出していけません。
つまり、社員は「成果」を出すために雇われている、と考えることができます。
では「成果」の物差しで考えた場合、私たちは常に成果を上げ続けているか、と言われると、なかなかそうとも言えませんよね。
仕事で失敗するときもあるでしょうし、体調が悪くてフルパフォーマンスを発揮できない時もあるでしょう。
なんなら、休憩時間以外にさぼったりしたこともありませんか?(こうなると「時間のものさし」でも怪しくなってきますね)
であるならば、成果を上げた時に報酬を出してしかるべき、と要求するということは、成果が出ていない時は報酬を下げられて当然であると受け入れなければならない、ということになります。
セールスマンの場合は、成果に対して給料が増減する歩合制の給与体系であることが多いですね。
あなたはそれを望みますか?
「仕事の報酬は仕事」の考え方であれば、転職にもつながる
とはいえ、職場の状況によっては、どれだけ成果を上げても給料に反映されない、ということがあるかもしれません。
仮にあなたの上司が、あなたを利用するために「仕事の報酬は仕事」を使っているとしましょう。
しかし、たとえそうであっても、この言葉がもたらすあなたへの恩恵は変わりません。
なぜなら、この考え方で仕事に向き合えば、あなたは確実に成長し、自分の価値を高めることができるからです。
ですから、今の職場で報われないのであれば、その成長を持って新たな職場を探すのも選択の一つですね。
昔と違って今は転職がプラスに働く時代です。
介護業界は特にいろいろな施設を経験していることが評価されます。
もちろん、ただ経験しているだけであればすぐにメッキがはがれてしまいますが、それぞれのところで真剣に仕事に取り組んでいれば、自分の価値は高まり、きちんとした評価を得られるでしょう。
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まとめ
「仕事の報酬は仕事」という考え方について書きました。
最近の風潮としては、少しでも就業時間をオーバーすると、残業代を出せ!、でなければブラック企業だ!という話しになりがちです。
経営者は職員を大切にしないといけない、という考えには同調しますが、逆もしかりではないでしょうか。
つまり、働いているものは会社を大切にしないといけない、ということですね。
これは人間関係にも通ずるところだと思います。
こちらが大切にするから、相手も大切にしてくれる、ということです。
私も40を過ぎました。
若いつもりでいますが、考え方が古い、と取られるかもしれませんね。
ただ、この方法で同年代の平均年収よりも稼いできたのは事実です。
お金を稼ぐ!という意識は大切だと思いますが、お金に執着しすぎると自分の成長機会を失い、価値を高めるチャンスを失い、結局給料も増えない、と思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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