役割の理解に悩むリーダー「リーダーに任命されたんだけど、正直どんな役割なのかよくわかっていないんだよね。リーダーの役割と具体的になにをすればよいのかが知りたい」
こんな疑問を解決します。
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
6年間、介護老人保健施設や介護付有料老人ホームの施設長、複数事業所のリーダーを取りまとめる仕事をしてきました。
今回はその経験を踏まえて、リーダーの役割について書いていきます。
リーダーの3つの役割とは?
リーダーの役割とはなんでしょうか?
リーダーの役割は次の3つです。
- 方向性を示す
- 責任を取る(と宣言し行動する)
- 承認する
掘り下げていきます。
方向性を示す
- 理念の共有と浸透
- 理念に沿った目標の設定と共有
- 目標達成後の未来を語る
リーダーはチームの方向性を示さなければなりません。
なぜなら、リーダーが示す方向性によって、メンバーは自分たちのチームがなにを果たすべきなのかを理解するからです。
企業の目的は理念の実現です。企業理念は企業の存在意義、目的を表したものです。
ですからリーダーは、理念の共有と浸透、そして理念の実現に向けて目標設定をし、メンバーに対して進むべき方向性を示さなければなりません。
目標達成後の未来を語る
リーダーはチームの方向性を示すのが役割ですが、達成する過程で、目標達成後の未来を語ることが大切です。
目標を達成したらどれだけ素晴らしい状態になるのか、というのを、達成する前から語り、喜ぶのです。
もちろん、最初からすべてのメンバーが賛同し、行動してくれるわけではありません。
しかし、リーダーが実現を信じ、語り、行動することでメンバーを巻き込んでいくことができます。
そのためにはこまめにコミュニケーションをとり、語っていくことが大切です。
方向性を示す役割が果たせないと・・・
リーダーが方向性を示す役割を果たせないと、次のような問題が発生します。
リーダーが方向性を示すことができないと、メンバーはどこに向かって進めばよいかわかりません。
チームとしての価値観を示すことができないからです。
だから、メンバーはそれぞれの価値観で行動するようになり、人間関係にひずみができるようになります。
方向性が示せないということは、メンバーがばらばらになっても軌道修正できません。
なぜなら、軌道自体がそもそも描けていないからです。
たとえば、カーナビで目的地を設定しなければ、そこまでの経路が出てきませんよね。
経路が決まらないのに、軌道修正などできるわけがないのです。
ですから、チームは機能しなくなります。
責任を取る(と宣言し行動する)
- 自分が責任を取ることを明言する
- スタッフに役割を与える
- スタッフを責めない
リーダーはチームに対して、自分がすべての責任を負うことを明言しなければなりません。
メンバーは最終の責任をリーダーが取ってくれるということで、安心して働くことができるからです。
たとえば、メンバーがリーダーから仕事を任されたとします。
一生懸命取り組んだ結果、残念ながら成果が出なかったり、失敗をしたとしましょう。
その時にリーダーがそのメンバーを責めることなく、リーダーの責任として次のチャレンジを任せてくれたら、失敗があったとしても次につながります。
万が一失敗してもリーダーが自分を認めてくれる、という安心感が、次のチャレンジに結び付くのです。
人はだれでも失敗して自分の評価が下がるのを恐れます。
しかし、目的を達成する過程には、いくつもの失敗が生まれるものです。
その失敗を受けて行動を改善したり、違うアイデアを試したりして、達成に向けて進めていくことで、目標は達成されるのです。
リーダーが責任を取らないと
メンバーが失敗した時に、リーダーが責任から逃げるとどうなるでしょうか。
たとえば、任されたメンバーが、会社や他のメンバーから失敗を責められるような環境だとしたら、役割を担うのが嫌になりますよね。
当然、リーダーに対しての不信感につながります。
そして、他のメンバーも新しいチャレンジをすることを避けるようになります。
失敗を恐れて行動しなくなると、目的を達成することは絶対にできません。
チャレンジしないで、守りの意識が強いチームは、内へ内へと目線を向けるようになります。
その結果、なにかを達成して評価を上げるよりも、他のメンバーの悪いところを指摘することで自分の評価を上げようとするようになります。
そうなるとチームの人間関係は悪化し、崩壊してしまうことになります。
承認する
- スタッフの話しを聞く
- スタッフを承認する
- スタッフの未来を信じる
目的や目標、方向性を示し、メンバーに役割と権限を与え、進めて行く中で大切なのは、メンバーを「承認する」ことです。
「承認する」とは、メンバーの普段からの働きに目を配り、頑張りを認めることですね。
そうすることで、メンバーは「リーダーは普段から自分たちの仕事をぶりに関心を寄せてくれている、自分たちのことを考えてくれている」と感じるようになります。
たとえば、自分の話しを普段から聞いてくれるリーダーに対して、メンバーはどう思うでしょうか。
自分の話しに価値を置いてくれている、自分のことを考えてくれている、と感じるはずです。
そして、仮になにかしらミスがあったとしても、次に失敗しないことを信じてくれるリーダーなら、もうリーダーに迷惑をかけたくない、だから同じ失敗はしないようにしよう、と考えるようになります。
つまり、普段の働きぶりについて見てくれている、気にかけてくれている、心配してくれている、と感じると、なにかしらの結果が出たときのリーダーからのアクションを素直に受け取ることができるようになるのです。
要は信頼関係が構築できているかどうか、という問題ですね。
承認の関係ができていないと
普段からリーダーに承認されているとメンバーが感じていないと、特別なことが起こった時にリーダーの声が届かなくなります。
たとえば、メンバーが成果を出して、リーダーが「よく頑張った!」と褒めたとしても、メンバーは素直に喜べません。
なぜなら、チームの成果が上がればリーダーの成果にもなるわけで、だから喜んでいるんでしょ?と受け取るからです。
逆に、メンバーが失敗した時に、その失敗をとがめられても、メンバーは素直に聞くことができません。
「メンバーの失敗によって、リーダーが不利益を被るから怒っているんだ」と受け取るのです。
特別な状況のときだけ口出しするリーダーに対して、メンバーは信頼を置きません。
普段から自分たちを見てくれる人を信頼するのです。
まとめ
リーダーの3つの役割について書きました。
リーダーと聞くと、とても難しいことをしなければならないように感じますよね。
しかし、チームをまとめていくにあたって果たすべき役割は、たった3つしかありません。
- 方向性を示す
- 責任を取る
- 承認する
これだけを丁寧に行っていくだけで、リーダーとメンバーの信頼関係が構築でき、目的を達成するためのチームを作ることができます。
ぜひ実践してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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