【重要】施設ケアマネジャーの仕事や役割は2つの側面がある

ケアマネジャー

施設ケアマネジャーの仕事って、居宅ケアマネジャーとくらべてなにをしたらいいのかわかりにくいんだよね。ケアプランをつくる以外にもいろいろな仕事がまわってくるし。それに追われてケアプランをつくるのがあとまわしになったりするし。これじゃ本末転倒なんじゃないの?施設ケアマネジャーの仕事や役割ってなんだろう?

こんな疑問を解決します

この記事の内容

  • 施設ケアマネジャーの役割
  • 施設ケアマネジャーの具体的な仕事

私は介護職を6年したあと、施設ケアマネジャー、同法人の居宅ケアマネジャー、同法人の老健の副施設長と進みました。

施設ケアマネジャーの仕事は居宅のケアマネジャーとはずいぶんちがいます。

居宅のケアマネジャーはケアマネジメントの仕事に特化している場合がほとんどですが、施設ケアマネジャーは施設の中でいろいろなことをしなければなりません。

ケアマネジメントよりも施設の仕事の方が多い!というケースもめずらしくありませんよね。

これじゃあなんのためにケアマネになったのかわからない、という声もちょくちょく聞かれます。

そこで、施設ケアマネジャーの実際の仕事内容や役割を書いていきます。

結論から言うと、施設ケアマネジャーには、ケアマネの仕事と施設の職員としての仕事、この2つをこなさなければならないということです。

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施設ケアマネジャーの役割とは

施設ケアマネジャーには、ケアマネとしてはもちろんですがそれ以外にも役割があります。

まとめると次のような役割になります。

 

  • 施設全体にかかわる
  • 内部の連携をつくる
  • 外部との連携をつくる
  • 施設の管理職候補

掘り下げていきます。

施設全体にかかわる役割

特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護付有料老人ホームは、ほとんどの施設がフロアにわけて介護職員を配置しています。

そして、それぞれに介護のリーダーがいて、基本的に各フロアでひとつのチームになっています。

介護職がフロアの垣根をこえて仕事をする機会はそれほど多くありません。

いっぽうで施設ケアマネジャーの人員配置は、利用者100人に対して1人となっています。

これにより、施設には施設ケアマネジャーがたいてい1人、多くて2人ではないでしょうか。

ですから、施設ケアマネジャーは施設全体にかかわることになる、数少ない職員ということになります。

次に説明する「内部の連携をつくる」役割を担っていることからも、利用者だけでなく施設全体の職員とかかわりをもって仕事をしなければなりません。

内部の連携をつくる

ケアマネジャーの役割のひとつに、利用者さんに必要なサービスを提供するために、各専門職と連携、調整していくことがあります。

これは、施設、居宅関係なくもとめられる役割となりますが、施設の場合、フォーマルなサービスは施設内のスタッフで提供しなければならないので、施設ケアマネジャーは施設内の各専門職をつなげていく立場になります。

介護職、看護職、セラピスト、栄養士、相談員のおおまかな仕事内容、職員個々の性格や人間性を把握し、うまく連携がとれるように持っていかなければならないのです。

外部との連携をつくる

相談員の役割とかぶるところになりますが、外部との連携をつくる役割も施設ケアマネジャーにはあります。

たとえばインフォーマルなサービスを取り入れるため、家族や地域の方々の協力を取りつけたりといったことですね。

また、その施設よりも適した環境があると考えられるときに、スムーズに連携が取れるよう、外部との施設との関係性をつくっておかなければなりません。

相談員とともに、施設での利用者の情報をしっかりと伝えられる立場として、外部との関係をつくっていくことが求められます。

施設の管理職候補

施設全体のかかわりや、職員の連携をつくっていくという意味で、施設ケアマネジャーは管理職に通ずる役割を担うことになります。

事務所に席を置いて全体にかかわることから、スタッフからも施設長や副施設長に近しい立ち位置として見られます。

つまり、他のスタッフに「施設ケアマネジャーの行動=施設の考え方」ととらえられる可能性が高いということです。

将来的にそのような立場をめざすのであれば、施設ケアマネジャーの時点から意識して、職員とのかかわりや、施設のイベントごとなどのかかわりをもっておく必要があります。

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施設ケアマネジャーの具体的な仕事

ここまでは施設ケアマネジャーの役割について書いてきました。

次は具体的な仕事について書いていきます。

具体的な仕事内容は次の通りです。

 

  • ケアマネジメント
  • 事務所での受付、電話対応
  • デイやショートステイの送迎
  • 各種委員会への参加
  • イベントごとへの参加

掘り下げていきます。

ケアマネジメント

まずは本業のケアマネジメントの仕事があります。

各専門職から利用者のアセスメントを提供してもらい、ケアマネとしてのアセスメントと合わせてニーズ、課題を抽出し、担当者会議をしてケアプランを作成していきます。

そして、各専門職のサービスが、ニーズ、課題の解決に向けて適切に行われているかをモニタリングし、調整していくのです。

新規入所者のアセスメント

新しく施設に入所される利用者のアセスメントについて、相談員と分担しながらおこなうことになります。

利用者が入所前にいる場所、たとえば病院や自宅に行き、利用者が自分の施設に入所するにあたって、どのような環境が必要か、支援が必要かの情報を収集するのです。

事務所での受付、電話対応

施設ケアマネジャーは事務所に席をもつことがほとんだと思います。

なぜなら、書類作成のためにパソコン業務があることと、ご家族が面会に来られた際にすぐにコミュニケーションがはかれるようにという目的です。

また、ご家族から利用者の様子について問合せがはいるケースも多いので、電話対応しやすいように事務所にいる必要があります。

玄関からはいってすぐのところにある事務所は施設の顔となるところですから、接遇のマナーなど、社会性がもとめられます。

デイやショートステイの送迎

施設ケアマネジャーは介護職のように常に利用者の生活を支援するわけではありません。

ですから、デイやショートのサービスを提供している場合、送迎の役割を担うことが多くなります。

このあたりで施設ケアマネジャーの仕事はなんなの?と疑問に思う人も多いようです。

しかし、施設がサービスを提供するうえで必要な役割として、施設職員の仕事として担う必要があります。

イベントごとへの参加

施設では季節のイベントや、地域のかたをお呼びして大きなイベントを開催します。

全職員がかかわって開催しますが、ケアマネジャーが率先してかかわらないといけないことが多いですね。

なぜなら、介護職はどうしても現場の利用者に対応しなければならず、身動きがとりにくいからです。

それに、施設ケアマネジャーは普段から施設全体の職員にかかわる立場なので、必然的にフロアや各専門職との連携、調整を担うことになります。

外部とのつながり強化

施設では地域の方などにきてもらい、催し物をしてもらったり、利用者とのかかわりを持ってもらったりすることがあります。

そのような活動を積極的にし、地域の中で高齢者福祉に触れてもらい、理解してもらうことが求められます。

その役割を担うのが相談員やケアマネになります。

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まとめ

施設ケアマネジャーの役割や具体的な仕事について書きました。

まとめると、施設ケアマネジャーは2つの側面があって、ひとつはケアマネジャーとして、もうひとつは施設の職員としての仕事をしなければならないということです。

ですから、ケアマネなのになぜ送迎や雑用のような仕事をしなければならないのか、と考えるのはまちがっているということです。

ここを理解できないと、施設ケアマネジャーの仕事を受け入れるのはむずかしいかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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