介護過程でアセスメントがもっとも重要な理由とは?

介護の知識・技術

アセスメントの重要性を知りたい介護職「介護過程を展開することが、専門性のある介護を実施することになると知りました。その介護過程の展開の中でも、もっとも重要なのがアセスメントと言われています。アセスメントがなぜ重要なのでしょうか?またアセスメントをするときに注意しなければならないことがあれば知りたいです」

こんな疑問を解決します

この記事の内容
  • 介護過程でアセスメントが重要な理由がわかる
  • アセスメントをする際に注意しなければならないことがわかる

こんにちは、せいじです。

介護業界に携わって18年。現在は初任者研修や実務者研修の講師の仕事をしています。

それまでは介護職、施設、居宅のケアマネジャー、施設長をしていました。

さて、今回は介護過程の展開でもっとも重要とされる、アセスメントについて書いていきます。

アセスメントがきちんとできなければ、せっかく計画書を作っても台無しになってしまいます。

その結果、専門性のない介護を実践してしまうことになるのです。

なので、ぜひこの記事をご覧いただき、アセスメントの重要性を理解してもらえたらと思います。

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介護過程でアセスメントがもっとも重要な理由とは?

介護過程の中で、アセスメントがもっとも重要な理由について書いていきます。

ちなみに介護過程の基本的な流れは次の通りです。

介護過程の基本的な流れ

  1. アセスメント
  2. 計画作成
  3. 実施
  4. 評価(モニタリング)

介護過程とは?意義や目的は?【介護の専門性の根拠です】で詳しく書いていますので、読んでいただけると嬉しいです。

アセスメントとは?

アセスメントとはひとことで言うと利用者を知ることです。

もう少し掘り下げると、利用者の過去、現在、求める未来を知って、未来を阻害する課題を抽出することですね。

その際に重要なのは、利用者の「できないこと」に注目するのではなく、「していること」「できること」に目を向けることです。

なぜなら、自立支援をするためには、「していること」「できること」を活用していく、伸ばしていくことが必要だからです。

人間はどうしても「できないこと」に目が行きがちです。

普段人と関わる際や、スタッフを育成する際も「良いところに目を向けましょう」とよく言われますよね。

それは人間の特性として「悪いところに目が行きがち」だからです。

なので、それを避けるために、アセスメントをする際にはICF(国際生活機能分類)の視点から行うことが必要です。

ICFについては、後日詳しく書きたいと思います。

利用者の過去を知ることが必要なのは、利用者が生きてきた環境、してきた仕事などから価値観や生活習慣を把握し、現在から未来に向けての支援い役立てるためです。

価値観は過去の経験や体験によって作られます。

世の中にまったく同じ経験、体験をした人はいません。

なので、価値観は人それぞれ違うのです。

そして、人は価値観によって自分がなりたいもの、したい生活を決めます。

だから、価値観を知ることは、現在から未来に向けて支援する介護職には不可欠なことなのです。

課題分析が正しくできていないと計画の意味がない

繰り返しになりますが、アセスメントは課題を分析して抽出することです。

介護過程を展開する上で、もっとも重要なのがアセスメントである、というのはそのためです。

課題が間違っていたら、それを解決するための計画を作り、実施しても意味がありません。

間違った課題を解決しても、その人が求める未来が実現できないからです。

間違えた事故の原因に対して、対策を実施しているようなものです。

ただの時間の無駄ですね。

なので、アセスメントがすべての始まりになります。

アセスメントを実施する際の注意点とは?

では、アセスメントを実施するための注意点とはなんでしょうか?

繰り返しになりますが、アセスメントが介護の良し悪しをきめてしまうことになるので、正しく行わなければなにもかもが台無しになってしまいます。

間違った課題を抽出しないための注意点を書いていきます。

アセスメントには自己覚知が必要

まず、アセスメントをする際には、介護職自身の価値観を知ることが大切です。

なぜなら、人は自分の価値観に基づいて聞いたり、見たりするからです。

利用者のありのままの情報を収集し、正しい課題を抽出するためには、自分の価値観が邪魔になります。

利用者の話しを聞いた時に、自分の価値観を通して判断すると、利用者が感じている感情や思いとずれる可能性があるからです。

つまり、利用者のありのままを受け入れるためには、自分がどんな基準でものごとの善悪を判断しているのか、どんなことに興味を惹かれるのか、どんなことに感情が動かされるのかを把握しておく必要があります。

そして、アセスメントをする際にはその価値観を横に置いて、ありのままをとらえるようにしなければなりません。

自己覚知についてはバイスティックの7原則には自己覚知が不可欠【重要です】で詳しくかいているので、読んでいただけると嬉しいです。

利用者に共感する

ありのままをとらえるためには、話しを聞いた自分の感情ではなく、話しをしている相手の感情に重きを置かなければなりません。

というか、相手の感情がすべてなのです。

それが共感するということですね。

もう少し掘り下げて説明します。

たとえば、相手が悲しい話しをしていて、その悲しい話しを聞いて自分の価値観においても悲しい感情になってしまうことは同情です。

一方共感とは、相手が悲しいという感情を抱いていることに対して、相手が悲しい思いをした、ということを理解することです。

自分の感情を動かすのではなく、相手の感情を理解することが共感というわけですね。

  • 同情:相手の話しを聞いて、自分の感情が動くこと
  • 共感:相手の感情を理解すること

なので、介護職は自分の感情をコントロールしながら聞く必要があるのです。

その際に必要な技術として、バイスティックの7原則があります。

【対人援助技術】バイスティックの7原則をわかりやすく解説で詳しく解説しているので、読んでいただけると嬉しいです。

利用者を受容する

アセスメントを行うにあたって、自己覚知と共感が必要であると書きました。

それは、利用者を受容するためです。

受容するとは、利用者のありのままを受け入れることを言います。

自分の価値観からくる常識で利用者を測ってしまっては、ありのままを受け入れることができません。

なので、自己覚知が必要なのです。

まとめ

介護過程の展開で行うアセスメントについて書きました。

アセスメントは介護の中でも、もっとも重要となります。

ケアマネジャーの仕事においても「アセスメントに始まり、アセスメントに終わる」という言葉があるぐらいです。

なぜなら、相手のことを知らないで、生活を支援することはできないからですね。

そう、介護の仕事は人の生活を支援する仕事なのです。

なので、その人の人生すべてを知るぐらいの勢いで関わる必要があるということです。

かなり奥の深い仕事であることがわかっていただけると思います。

人の人生のすべてを知り、未来を作りしえんができる介護職って、本当に素晴らしい仕事ですよね。

さて、課題が抽出できたら、課題を解決するための目標を設定する必要があります。

目標設定については介護過程の展開における個別援助計画書の目標の立て方とポイント3つに詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。

というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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