【介護施設】スタッフをまとめるために施設長がするべき3つの役割

組織・チーム作り

施設の人間関係に悩む施設長「職員の人間関係が悪い。陰口や悪口を言う人が多いんだよね。それに自分や施設にも批判的な人が多いし、なかなか施設が一丸となっていかない。解決したいと思っているけれど、話しして関係が悪くなると、それこそ退職になりかねないし・・・・。施設長としてなにをすればいいのかな」

こんな悩みを解決します

この記事の内容

  • 施設長の思い込みを取っ払う
  • 施設長がするべき3つの行動

施設を運営していくにあたって、施設長は介護職や看護師、相談員やケアマネ、セラピストといった専門職をまとめていかなければなりません。

しかし、これがなかなかむずかしく、苦労している人も多いのではないでしょうか。

「これだけ頑張っているのに、なにも変わっていかない」

「なにか発信すると、裏で批判をされているように感じる」

「退職の話しをされるんじゃないかと不安になるため、つい職員を避けてしまう」

こんな不安やストレスをかかえて、もがいている施設長がいるはずです。

今回は、このような状況を改善する方法を書いていきます。

やるべきことはたった3つ。

これを丁寧にしていけば、まちがいなく施設の人間関係は良好になり、退職者は減っていきます。

ちなみに、この方法を実践した結果、それまで年間の退職者が年12~14名だったのが、2名にまで減りました。

2名の退職理由も、転居などといった避けようのないものでした。

ぜひ実践していただけたらと思います。

スポンサーリンク

施設長の思い込みを取っ払う

うまくいっていない施設でまず大切なのは、施設長が思い込みを取っ払うことです。

それは次のような思い込みです。

  • スタッフ全員が自分のことを良く思っていない
  • スタッフ全員が自分に批判的である
  • スタッフに声を掛けたら悪態をつかれるんじゃないか
  • なにか発信したら、もめごとになってしまうんじゃないか

雰囲気が悪くなっている施設では、ありがちな施設長の思考パターンです。

このような思い込みに取りつかれると、施設長は身動きがとれなくなります。

施設長がなにもしないから、施設は悪くなっていっているのです。

ですから、施設長は上記のことを恐れず、アクションを起こさなければなりません。

たしかに、施設長のことをよく思っていないスタッフはいるでしょう。

影で批判する人もいるでしょう。

しかし、実はそれはごく一部のスタッフ、おそらく2割ほどであって、大半の人はなにも思っていません。

世の中には2:6:2という法則があります。

集団の中の状態を分けると、たいていこの比率があてはまるといわれています。

このケースに置き換えると、次のようになります。

  • 2割・・・・好意的に思っている人
  • 6割・・・・なんとも思っていない人
  • 2割・・・・批判的に思っている人

ですから、ほとんどの人は施設長を悪く思っていないのです。

そして、あとで紹介する3つのポイントを実施することで「なんとも思っていない人」を巻き込み、施設を良い状態に持っていきましょう。

そうすれば、批判的な声が気にならなくなり、施設長として動きやすくなります。

ただし、良い状態になっても批判的な人は2割程度いることもわすれないでください。

スポンサーリンク

施設長がするべき3つの役割

施設長が人をまとめていくためにやるべきことは、たったの3つだけです。

これさえすれば間違いなくチームは良い状態になり、退職者が減り、質の高いサービスが提供できるようになります。

  • 責任は自分がとると宣言する(責任者)
  • 明確な目標を設定する(リーダーシップ)
  • 職員の仕事を承認し信頼関係を構築する(マネジメント)

掘り下げていきます。

責任は自分が取ると宣言する(責任者)

施設長のもっとも重要な役割は、施設全体で起こるすべての責任を取ることです。

そうでないと、スタッフは施設長についていこうとは思いません。

ですから、まず、施設長は「なにがあっても自分が責任を取る」とみんなに宣言をしましょう。

宣言した後に重要なのは、その言葉通りの行動をすることです。

人は言葉と行動が一致しない時に、最も不信感を感じます。

逆に言葉と行動が一致していると、スタッフの好意的な関心が施設長に向けられるようになります。

このように、施設長のリーダーシップが発揮できる状況をつくることが、施設長としての仕事のスタートです。

「施設長が責任を取ってくれる」と信用できると、スタッフはチャレンジすることができるようになります。

ミスをおそれず、安心して仕事ができるようになるのです。

明確な目標を設定する(リーダーシップ)

施設での最終責任の所在を明言したら、次にすることは目標を立てることです。

施設のリーダーとしてスタッフが何を達成すれば良いかを明確にしなければならないからです。

チームというのは目標があってはじめて成立します。

目標がないと、スタッフはなにが正しくて、なにが間違っているのかを判断することができません。

そして、施設長がスタッフを導く際も、ここを明確にしておかないと、スタッフと信頼関係を構築するのがむずかしくなるのです。

たとえば、判断の基準が明確になっていないと、注意されたスタッフは、機嫌やえこひいきによって叱られていると受け取る可能性があります。

すると、施設長への不信感となり、仕事に対するモチベーションが低下してしまうのです。

ですから、スタッフが必要なことに取り組めるよう、目標を明確にしておかなければならないのです。

目標の立て方については、下記の記事を参照してください。

職員の仕事を承認し信頼関係を構築する(マネジメント)

施設長はスタッフと信頼関係を構築しなければなりません。

信頼関係を構築できなければ施設長の思いが伝わらず、目標を持ったチームとしての機能を持つことができないからです。

チームは目標を達成するための集団なので、この機能を失うとチームでなくなります。

信頼関係を構築していくためには、施設長がスタッフに関心を寄せていると感じてもらうことが必要です。

普段から声をかけてねぎらったり、問題があったら心配をしたり、相談に乗ったり、といったことが必要なのです。

また、信頼関係を構築する中で、スタッフをほめることが必要ですが、目標に対してスタッフが成果を出したときだけほめるのではなく、目標に向けて取り組んでいる過程など、普段からの仕事ぶりをほめることが重要です。

それを積み重ねていくことで、スタッフの信頼が得られるようになり、強いきずなを持ったチームを作ることができます。

詳しくは次の記事をご覧ください。

 

スポンサーリンク

まとめ

施設長がするべき3つのポイントを紹介しました。

この3つを実施することで、スタッフは目的を持った強いチームとなり、人間関係も改善していきます。

なにより、施設長自身が周囲の目に悩まされなくなります。

3つのポイントを実施することは、とても勇気がいることです。

たとえば「自分がすべての責任を取る」と明言することは、簡単な気持ちではできません。

なぜなら、行動がともなっていないとウソつきになり、スタッフの信頼を一気に失うことになるからです。

プレッシャーはかなり大きいと思いますが、打ち勝って宣言してもらいたいと思います。

そして実行に移すようにしてください。そうすれば必ず状況は改善されるはずです。

たくさんの施設で、スタッフのみんなが楽しく、やりがいをもって働ける職場になることを祈っております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました