チームワークに悩むリーダー「チームワークを乱す人をなんとかしたいと思っている。仕事をするなら楽しくしたいし、良い仕事がしたい。それにみんなにやりがいを感じてもらいたい。やめてもらうのもひとつの方法なのかな」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
チームワーク向上のセミナー講師をしています。
今回の記事は、チームワークを乱す人への対処方法です。
なお、チームワークを乱す人の特徴については、「チームワークを乱す人の特徴8個とその理由」をご覧いただけると嬉しいです。
チームワークを乱す人への対処方法6個
チームワークを乱す人っていますよね。
そういった人にはどのように対応したらいいのでしょうか。
まとめると次のようになります。
- 自分の存在が認められていると感じられるようにする
- 話しをしっかりと聞く
- 相手の未来を信じる
- 陰で褒める
- 役割を任せる
- 配置転換する
掘り下げていきます。
①自分の存在が認められていると感じられるようにする
チームワークを乱す人は、自分の存在をもっと認めてほしいと思っている可能性があります。
その欲求が満たされないために、他の人を貶めて自分の評価をあげようとするのです。
たとえば「自分の方がもっと褒められてしかるべきなのに、周囲はAさんばかりを褒める」といった嫉妬心や寂しさから、チームに対して非協力的になっている可能性があるのです。
本人が「認められている」と感じられるよう、良いところを伝えるなどすると改善する可能性があります。
ただし、一度や二度伝えたからといってすぐに変わるわけではありません。
本人がチームに受け入れられていると感じることが重要ですね。
これはマズローの欲求5段階説で説かれています。
詳しくは「マズローの欲求5段階説をわかりやすく解説」をご覧ください。
②話しをしっかりと聞く
人は自分の話しを聞いてくれる人を信頼します。
そして、聞いてくれる相手の話しは聞こうとするようになります。
自分の話しを聞いてくれるということは、自分に価値を置いてくれている、と感じるからですね。
だから、価値を置いてくれている人の話しを聞こうと思うようになるのです。
だから、本人の話しをとことん聞いてあげることが大切です。
場合によっては、聞くだけで見違えるように行動が変わる場合があります。
「相手が話しを聞いてもらえた」と感じる話しの聞き方については【対人援助技術】バイスティックの7原則をわかりやすく解説をご覧ください。
③相手の未来を信じる
相手の未来を信じる、というのは、チームワークを乱す人が、チームに貢献してくれるようになる、と思ってかかわることです。
最初から相手に対して不信感を持っていたり、疑心暗鬼で関わると、相手もそれを感じて信頼関係を築くことはできないからです。
つまり、トイレの張り紙効果を使うのです。
昔の公衆トイレには「きれいに使ってください」という文面が張られていました。
これが最近は「きれいに使っていただいて、ありがとうございます」と書かれています。
これによりトイレをきれいに使ってくれる人が大幅に増えたそうです。
つまり、相手が行動する前に先に感謝することで、人はその行動をとる習性があるのです。
ですから、相手が変わってくれると信じ、トイレの張り紙効果と同じく、先に相手にして欲しい行動を褒めてしまうのです。
たとえば、「○○さんがチームメンバーのことを考えて行動してくれているおかげで、チームの結束が固まったよ、ありがとう」と伝えるのです。
すると、相手の意識にそのことがインプットされ、そのような行動をとろうとするようになります。
④陰で褒める
陰で褒めるとは、チームワークを乱す人に対して、周囲に良いところを褒めるようにすることです。
そうすることで、いずれ本人に褒めていたことが伝わり、好意的な関係を築くことができる可能性があります。
人は直接褒められるのも嬉しいものですが、時にはありのままを受け取れない場合があります。
言葉の裏を読んでしまったり、下心を感じてしまうことがあるからです。
しかし、人を介して褒められると、差し引かずにそのまま受け取りやすくなります。
さて、陰で褒める際に重要なことが2点あります。
褒めていたことを伝えてほしいというと、伝達する人はその部分まで相手に伝えてしまいます。
「○○さんがあなたのここが良いって褒めていたと伝えといてって言ってたよ」と伝えてしまうのです。
その時点で褒められた相手は下心を感じてしまいます。
「あざとい」と感じ、逆に不信感を感じるでしょう。
また、本気で褒めないと、本人よりも前に、伝えた人が不信感を持ってしまうリスクがあります。
⑤役割を任せる
役割を任せる、というのは、チームワークを乱す人が不満に思っていることがらの改善を任せてしまう、という方法です。
チーム全体にメリットがあるように、あなたにぜひやってほしい、と依頼する形で、取り組んでもらうのです。
不満を言っている間は、主体的に取り組んでいないので、問題点がしっかりと見えていません。
しかし、いざ自分が担当するとなると、傍から見ていたのとは違い、いろいろな事情があるのが見えてきます。
その過程で不満を持っいてたことが間違いであることに気づく場合もありますし、本気で改革してくれたことで、改革につながる場合もあります。
任された本人としても、認められたという気持ちが持てて、仕事へのモチベーションが上がります。
⑥配置転換する
配置転換してチームから外してしまう方法です。
不満分子を外すことで、チームの結束を強くすることができます。
ただ、チームは不思議なことに、不満を持つ人がいなくなると、新たに同じような不満を持つ人が現れる傾向にあります。
それに、配置転換した先でネガティブキャンペーンをされて、ダメージを受ける可能性もあります。
ですから、安易に配置転換を実施するのは危険でもあります。
チームワークを乱す人が退職することで解決するか
チームワークを乱す人に「できるなら退職してもらいたい」と誰もが思いますよね。
では、退職することで問題は解決するでしょうか。
実は問題はそう単純ではなかったりします。
チームワークを乱す人を支持している人もいる
チームの中にはいろいろな考えを持つ人がいて、リーダーの中で問題がある、と感じている人でも、指示するスタッフがいたりします。
また、退職すると、問題点よりも良かった点だけが印象に残る傾向があります。
すると、退職してしまったことに不満が出て、チームの輪がさらに乱れてしまう、ということが起こり得るのです。
退職させたのは施設の責任だ、となってしまうと、余計に問題が深刻になってしまいます。
新たにチームワークを乱す人が現れる
配置転換の場合もそうですが、なぜかチームには問題を持つ人が存在するようになっています。
ですから、チームワークを乱す人がいなくなっても、また新たに同じような存在が誕生するのです。
つまり、問題は人だけにあるのではなく、組織やその風土にあるということです。
そこを解決しないと、いつまでもチームワークを乱す人は現れ、理想のチームが作れないということになります。
まとめ
チームワークを乱す人への対処方法について書きました。
改善するためのポイントとしては、チームワークを乱す人を一方的に問題視するのではなく、そうなっている根本原因に目を向ける、ということです。
原因がわかれば対処方法も見えてきます。
相手の立場に立って考える、ということが大切ですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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